「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―337

日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 「9・19」抗議デモで考えたこと!

 

 安保法制成立から1年の月日が流れた9月19日、久しぶりに国会前の市民集会に参加した。雨の中、2万人を超える市民が集まり、政党や組織の代表が演説を続けていた。全国でも市民集会が開かれているようで、たまたま自宅近くの柏市のJR柏駅前の市民集会にも顔を出した。ここでは集会の世話人たちが、駅から乗り降りする市民に声がけをして、あっという間に300人ほどに膨らんでいた。国会前の集会といい、柏駅前の集会といい戦争への流れに反対し、生活を守ろうという市民の意識は衰えてはいなかった。しかし、柏駅前の集会では演説というより、一緒に話し合おうという世話人の姿勢に一般市民からの好感を受けていた。

多くの市民は現在の日本の政治状況に大きな不安を抱いている。安倍内閣の支持率がいくら高くとも、わが国が「常識としての民主政治国家」ならこのような政権が続くはずはない。こんな状況での市民運動にはさまざまな困難が伴うものだ。それにしても、市民運動を指導する側にも多くの問題がありこれまでの反省に基づく見直しが必要だと思った。

 

(市民運動を指導する有識者や政党の問題)

 

 昨年の「安保法制強行成立」を立憲主義に反するとして、憲法学者・政治学者・社会学者・宗教学者等々の有識者が、市民運動や学生運動を起ち上げたり、指導するなど、わが国の市民運動に大きな変化をもたらした。更に、立憲主義を護ろうとする政党への選挙支援を展開していったが、その成果については評価が分かれるところだ。

 9月19日の国会前の抗議集会では有識者の影は薄く、政党代表と各種団体の演説が雨の中でよく聞き取れなかったが、参加した人たちは懸命に耳を傾けていた。労組などの旗も多くあったが、その旗の下に集まっている人の数は少なく、むしろ、「FACE・憲法9条の会」とか「オリーブ神奈川」などなど、市民が任意につくった団体の旗の下に集まっている人たちの数が多かった。車いすの障害者や高齢者の参加が目立っていた。去年からの抗議デモで顔なじみになった人で、横浜から参加した夫人の話に驚いた。

「このままの市民運動で良いのでしょうか。憲法学者さんたちの声も少なくなり、学生の動きも静かになって、北朝鮮や中国の動きに安保法制が定着しそうになってきた。反対してきた野党もまとまりがなくなってきた。民進党の蓮舫代表と野田幹事長のコンビでは、安倍政権との政権交代はまず不可能でしょう」。

 

 民進党の「蓮舫―野田体制」に多くの市民が不安と危惧を抱いていることで、これからの市民運動に大きな影響を与えることは明白だ。困ったことに有識者の中にも民進党の新執行部への評価は分かれている。山口二郎法大教授は、ツイッターで「野田が野党協力を推進すれば、民進党は丸ごとついていくしかない。蓮根のように地下茎を張り巡らせて、野党・市民のつながりをつくって欲しい。民進党が生き残れるかどうか、最後の瀬戸際となった」(9月16日)と主張しているが、ちょっと待って欲しい。

「最後の瀬戸際」となっているのは「日本の民主政治と日本人の生存権」であり、その解決の妨げになるのが「民進党の新執行部」ではないかと、多くの市民は心配しているのだ。民進党が生き残れるかどうかは二の次である。

 

 私が追及し続けてきた野田佳彦という政治家の行状のひとつは、平成21年の千葉県知事選挙に、自民党の画策にのり、自公民3党の推薦で候補者を立てようとしたことがある。結果は私の〝公開質問状〟で潰したが、もし万が一潰せなかった場合当時の堂本知事が守り続けた千葉の山土が羽田の埋立に使われ、巨額な資金が自民党などに流れ、政権交代はどうなっていたかわからない。

 ふたつめの平成24年の消費税増税問題も、私は3月から当時の城島民主党国対委員長の要請で、小沢さんと適切な解決のために尽力していた。国民生活の安定を第一にして、財政への配慮も考え、小沢さんは輿石幹事長を間に何度も野田首相と話し合った。それなのに、政治生命を賭けた小沢さんの提案を蹴って財務官僚と自公に侮られて民主党を地獄の底に突き落としたのみならず、日本の政治史に残り、国民の大きな期待であった歴史的政権交代をも踏みにじったのである。

 野田幹事長が〝政界渡世人〟として、本気で〝落とし前〟をつけるつもりならば、「小沢さんを〝三顧の礼〟を持って民進党に迎え、指導をうける」ことだ。これができれば、山口教授の意見に賛同しよう。

 

〇 私の「共産党物語」 22

 

 自社五五年体制となって、38年目でようやく非自民連立政権ができたことは歴史的出来事であった。それが小選挙区制を導入する政治改革の目的であることに、共産党は存立に関わる問題として強い不安感を持った。当時の共産党幹部たちは「小選挙区制の導入なんかできっこない」との見通しだったようだ。それなのに、あれよあれよという間に成立したことに危機感を募らせた。

 東中議員は、昭和40年代後半から共産党の議院運営担当者として国会運営の裏表を知り尽くし苦労をしてきた政治家であった。その当事者が、人間として信頼していた「平野貞夫」が、政治家になった途端に敵対関係になったことに憤りを感じての私への怒りであった。私にしてみれば、米ソ冷戦終結後の日本政治が「自社談合政治」を続けていて良いわけはない。比例制を並立させた選挙制度で政権交代を可能にするシステムを創ることは最優先課題である。これを理解できない共産党は、未だに古い体質を払拭できていない。目が覚めるには時間を要すると按じた。

 

 共産党の私に対する攻撃はこれだけではなかった。私の選挙公約に「PKO基地を中心とする国際貢献センターを、四国西南地域へ誘致」も対象であった。宮沢政権がさんざんに苦労して社会党が物理的に徹底して抵抗し、成立させたPKO法であったが、冷戦の終結により国連の機能が評価されるようになる。私の故郷に、国有地で4千メートル級の空港適地があり、ここに「PKOセンター」を誘致しようというもので、国会の予算委員会で社公が誘致について採り上げ、宮沢首相や渡辺美智雄外相らが積極的に応じる答弁を行うようになっていた。

 細川非自民連立政権に代わると、明石国連事務次長の「PKOセンター誘致要望」などもあり実現に向けて大きな動きとなった。地元高知県の中内力知事もきわめて積極的で、最初私に非公式に話を持ちかけてきた防衛庁も、沖縄基地を移転させる構想を含みとして全面的に協力してくれることになる。高知県の負担で地勢・地質や完成予想図などの「構想調査」が行われた。この「構想調査」を高知新聞が平成5年11月3日に報道したため大きな話題となった。高知県内では自民・社会・公明・民社の四党は賛成で誘致運動の促進に賛成してくれたが、共産党が地元で猛烈な反対運動を始めた。高知新聞が報道した直後だった。参議院本会議場で、共産党の上田耕一郎議員に呼び止められた。上田議員の父親

の出身地が私と同じ旧幡多郡三崎村平ノ段である。

 

「平野君、えらいことを考えついたな。共産党は大反対だ。地元から『帰省して反対運動を指導して欲しい』ということで行くことになった。ついては資料をくれないか」

 

「わかりました。議員会館に届けておきます。賛成してくれるとは思いませんが、日本一の陸の孤島の土佐清水市で〝平ノ段〟という古い集落がどんな状況か知っていますか。このままでは無人集落になりますよ」

 

「こと、国連を持ち出されてはなぁー。事態はわかっているよ」

 

と、腹の内を覗かせてくれた。

 

 この時期、平成元年から6年にかけて、国際情勢は米ソ冷戦が終結、旧ソ連が解体する中で、米国が国連中心主義を理解し、新しい資本主義で世界を指導しようとする雰囲気が残っていた。民主党のクリントン大統領から、共和党のブッシュ(ジュニア)大統領に政権交代する時期になると、ネオコンを中心に「新自由主義」が跋扈し、国際情勢も資本主義も今日の混迷状況となる。

 わが国では、細川非自民連立政権から「自社さ連立政権」へ、それに対峙する「新進党」の結成、さらに分裂という混迷を続けていったが、根本的な政治や経済などの改革を目指すことでは、国民の期待もあり政党の熱意も残っていた。このような中で、私の「PKOセンター誘致構想」は地元四国の自民党国会議員一部が、利権がらみで潰しにかかるようになる。そして「自社さ連立政権」の成立を機に、国連中心主義の外交方針が放置されPKOセンターの誘致構想は凍結されていった。

  私の政治的立ち位置は、自民党→新生党→新進党→自由党と目まぐるしく変わっていく中で共産党との政治に対する見解は対立を深めていった。平成七年四月の統一地方選挙だった。新進党党首補佐役の頃で、中村市(現・四万十市)の演説会での共産党批判が問題となった。「共産党は絶対おれ以外の意見は認めないという党で、これと似ているのがオーム真理教だ・・」などという主旨だった。丁度志位委員長が来高中で、赤旗でこっぴどく批判を受けることになる。 

(続く)

プロフィール

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Author:nipponissin1
   代    表 : 平野 貞夫
   顧    問 : 戸田 邦司
   事 務 局 : 大島 楯臣

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