「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―88

日本一新の会・代表 平野 貞夫


 
(去年今年(こぞことし) 明星を待つ まつりごと) 


 平成23年は、菅首相による小沢一郎民主党元代表を政界から排除する動きから始まった。2月27日、民主党役員会は小沢元代表を「党員資格停止」とした。まったく根拠のない理由であった。小沢元代表が、検察審査会から強制起訴されたことを、我が身のためだけの政権維持に、菅首相が利用したのである。この背後には、「小沢を排除すれば長期政権が可能だ」と囁く頭の悪い評論家や、新聞記者たちがいた。

 政治的見識と判断力に欠ける菅首相は、やがて袋小路に陥る。在日韓国人からの違法献金問題を指摘されて、誰もが退陣必死と思った数時間後、東日本大震災と福島第一原発事故が発生する。菅首相は、これで政権維持は可能と内心ほくそ笑んだとたん、国民は、菅首相の統治能力のないことに国家危機を感じ取り、数ヶ月後には退陣を余儀なくされた。

 後継の野田佳彦首相は、人事では「挙党態勢」をつくったかに見えたが、政策は菅政権をさらに悪く継承した。政権交代の総選挙で国民に公約した政策だけでなく、理念すら放棄した。その政治目標は、悪霊に取り憑かれたようになって「消費税増税」を強行しようとしている。このまま突き進めば、世界恐慌の入り口で、国民の生活を破壊し、国家財政をさらに悪くする。その前に民主党そのものを崩壊させるであろう。
 そういえば、野田首相の背後霊に当たる元首相が「野田首相は、消費税増税が出来なきゃ、政界再編の方がましだと考えている。それが野田首相の生きる最適の道だろう」と漏らしたとの噂を耳にしたが、どうやら野田首相を狂わせているのは財務省だけでもないようだ。

 どうしようもなく暗くて不透明な日本の政治の世界に、明けの明星が射し始めた気がする。それは、12月21日(水)に発足した民主党の政策勉強会「新しい政策研究会」(略称・新政研)である。小沢一郎元代表を会長として、「一新会」「北辰会」「参議院小沢グループ」が統合し、他のグループからも、指導的立場にいる議員が多数参加したとのこと。民主党国会議員の3分の1を超える136人でのスタートだが、「年明けには更に増える」との情報も届いている。消費税に反対するだけではなく、政権交代の歴史的意義を再確認し、国民との公約実現に最大限の努力をしようというのだ。民主党を立て直し、「真正民主党」を創造すべきだ。

 最も重要なことは、「国民の生活が第一」とは単なるスローガンではないという認識である。単なる選挙用のキャッチフレーズと思っている民主党国会議員がいるなら、直ちにその職を辞すべきである。『国民の生活が第一』とは、「マネーゲーム資本主義」に対峙する、新しい資本主義のイデオロギーである。21世紀では、国民の生活を第一にする市場経済社会を創造しなければ、人類は生きていけないのだ。136人の「新しい政策研究会」とは、「国民の生活第一党」といえる。マネーゲーム党とか、既得権益党との理念や政策の違いを明らかにすれば、日本の否、世界の夜明けの明星となることができると確信する。


 
(小沢裁判は民主政治に対する挑戦だ!)


 10月6日(水)、小沢氏は陸山会事件の初公判で「検察の不当な捜査で得られた供述調書を唯一の根拠にした検察審査会の誤った判断に基づくものに過ぎない。この裁判は直ちに打ち切るべきだ」と主張した。その後の裁判で、小沢氏の主張どおりのことを、現・元職検事が証言している。いかに検察・司法という国家中枢権力が腐敗し、民主社会を支えることが出来なくなっているか、驚くばかりだ。

 12月16日(金)の第10回公判で、元検事・前田恒彦氏(村木事件で証拠を改竄したとして実刑が確定)は、陸山会事件で東京地検に応援入りしたとき、主任検事から「この件は特捜と小沢の全面戦争だ。小沢を挙げられなかったら特捜の負けだといわれた」とか、「特捜部長の頭の中では、胆沢ダム工事で各ゼネコンから小沢側にいくらかが渡った、という筋を描いていた。水谷建設が裏金提供を認めた5千万円以外の話を出せとの捜査方針に、現場の検事らは(裏金の)話は全然出ず、立件は難しいと考えていて、だいぶ疲弊していた」とか、「小沢氏の立件に積極的だったのは、佐久間部長・木村(主任)検事、大鶴東京高検次席検事ぐらいで、特捜部の捜査は見立て違いで問題があった」という趣旨のことを証言し、空恐ろしい捜査の実態をあからさまにした。

 この前田元検事の証言は、私がかねてから主張してきた「政権交代阻止のため、麻生自民党政権が仕組んだ政治捜査で、当時の森英介法務大臣の指示による政治弾圧である」を証明するものである。

 さらに、前日15日(木)の第9回公判では、検察側の捜査報告書の「捏造」が明るみになった。証人として出頭した元東京地検特捜部所属の田代政弘検事が、元秘書・石川知裕議員の保釈後に任意聴取し、捏造した捜査報告書を佐久間特捜部長に提出していたのである。田代検事は石川氏が発言していないことを捏造して、小沢氏が「虚偽記載」に共謀したとの傍証としようとした。石川議員が録音したテープを公開して判明したものであり、田代証人は「記憶が混同していた」と誤りを認めた。
 この田代検事の虚偽報告は、検察審査会が小沢氏を強制起訴した決定的資料となったもので「小沢裁判」の存立に関わる証言だった。

 また、第11回公判では、筑波大学の弥永真生教授(会計学の権威)が、政治資金収支報告の記載、いわゆる「期づれ問題」について証言。不動産取得の計上時期について「土地の引渡時期を外部から確認できる登記時を基準とすべき」と証言し、本登記前に代金を支払っても「前払いに当たる。記載義務はない」とも証言した。これであれば、元秘書・石川氏らの会計処理は「虚偽記載」にあたらないことになる。

 これらの裁判の経過から、多くの国民は小沢元代表は無罪だと確信するようになった。裁判の場で、直接担当した検察官が、これだけ証言することも異例なことだ。世界の先進国なら、ここまでくれば「裁判は打ち切るべきだ」との主張が、法律家や有識者から出てくるのが常識だが、我が国では巨大メディアほど逆の動きをして、相も変わらず「小沢有罪」の合唱が止まない。情報によれば、最高裁事務総局と法務省当局は極秘に「小沢有罪」の工作を画策しているとのことであり、十分な監視が必要である。

 昭和9年、我が国の戦争体制を推進するために、軍部と司法省首脳が共謀した「検察ファッショ―帝国人絹事件」は、公判で当時の警視庁総監・藤沼庄平が「起訴は、司法省の行政局長の塩野季彦らが内閣倒壊の目的をもって仕組んだ陰謀だった」と証言したことから真相が判明し、16人の被告は全員無罪となった。あの帝国憲法の時代にさえ、国家社会の正義を護ろうとする武士(もののふ)がいたのだ。

 世界に誇るべき民主憲法を持つ我が国で、検察・裁判所が政治捜査と政治弾圧を一体となって行うことに怒りを憶える。さらに、国家権力に寄生して税金による意見広告費で生存するようになった巨大メディアが、社会の木鐸たることも放棄して、その刃を国民に向ける。こんな社会に民主主義は存立しない。せめて裁判所だけでも若干の正義が残っていると信じていたが、それも無いものねだりであった。

 「小沢裁判」は、政治捜査とはいえ検察が不起訴としたものだ。それを検察審査会が強制起訴したことによる。そこにいたる経過は森ゆうこ参議院議員の活躍と、市民の努力で真相が明らかになりつつある。それよりも、問題は最高裁事務総局にあるとの情報が寄せられている。小沢氏を強制起訴した「第5検察審査会」で、審査員が選ばれたといわれる経緯。どう審査が行われたのか、特捜から不起訴の説明があったのか、謎だらけだ。

 最高裁事務総局には、聖地にふさわしくない不詳事問題を持っていることは、かつて参議院で森ゆうこ議員が明らかにした。信用できる情報によると、菅政権の有力閣僚が第5検察審査会の補助弁護人の選任に関わり、小沢氏の強制起訴の伏線を敷いたということだ。それを成功させるには、検察審査会を指導・掌握する最高裁事務総局との裏の協力が欠かせない。陸山会事件の政治捜査も民主政治を破壊する不祥事だが、小沢氏を強制起訴するに至った政治権力と司法権力の談合疑惑も究明されなければならない重大問題だ。

 我が国は政策不況と大震災・原発事故により、多くの国民の暮らしが危機に直面している。消費税増税となれば、生活の危機は極限となろう。
 さらなる危機がもうひとつある。それは社会正義を確立すべき司法権、最高裁を頂点とする裁判所が不正常となったことだ。このままで果たして国民が安心して暮らせる社会正義と秩序が維持できるのか、という危機である。九月二十六日の東京地裁の登石判決が典型的な例証といえる。

 私は参議院議員12年間のうち、11年近くを法務委員会に所属して、司法改革に尽力してきた。それがまったく徒労に終わったことが悔しい。その思いを胸に置き、年明けに登石裁判官の訴追請求を行う予定である。

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