「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―100

日本一新の会・代表 平野 貞夫

 

 平成22年6月26日に第1号を発行して、本号で第100号になった。「メルマガ・日本一新」は、「国民の生活が第一」という政治目標で歴史的政権交代をした民主党が、菅首相の手で政権交代の歴史的意義を抹殺されたことに対し、政治の根本を議論する場として発足したものである。

 昨年3月11日の東日本大震災・大津波・福島原発災害という世界史にない天の試練の中で、我々日本人は苦闘している。菅政権はこの国難を治めるのではなく、災害を拡大し、放射能を拡散させて失脚した。後継となった野田政権も、菅政権よりもあからさまに官僚支配の中で漂流している。日本政治はメルトダウン寸前である。

 折も折、奇しくも3月9日(金)、日本の政治と司法の劣化と汚点を象徴する「小沢一郎氏の強制起訴裁判」で、検察官役の指定弁護士による論告が行われた。記念すべき第100号は、この「小沢裁判」を通じて、戦後日本国家と日本人のもつ根本問題を論じておきたい。

 

(指定弁護士の論告は『裁判』を政治に利用した茶番だ!)


 指定弁護士の論告はたっぷり約3時間半にも及んだ。証拠もない不条理な論告はかくも見苦しいものなのか。直接関係のない事実に、推論と論理のねじまげを重ねた論告で、暴力団の拳銃不法所持と政治資金収支報告記載問題を同列に扱ったり、歴史的政権交代の功労者を「規範意識も鈍磨」と人格攻撃を繰り返したあげく、「不合理な否認を繰り返し、反省の情はまったくなく、再犯の恐れがある」として、恥知らずも禁錮3年を求刑した。

 小沢弁護団が主張した「検察審査会の起訴議決の無効論」について、指定弁護士は「検察審査会は非公開で、審査員が証拠の判断を誤ったか否かを裁判で審理することは許されない。裁判所が証拠を総合評価し、立証が足りなければ無罪を言い渡せばいい」と、法曹人にあるまじく開き直った。

 検察審査会の起訴議決(強制起訴)の前提となる検察調書は捏造されたものであることが明らかになっている。大善裁判長はそれに関連する供述調書をすべて証拠として採用せず、これらの不当な捜査が『組織的だ』と、断定的に警告を発している。
 また、笠間検事総長は都内の講演で、民主党の小沢一郎元代表の公判で、東京地裁が東京地検特捜部の捜査の問題点を指摘したことについて、『きっちり検証しなければならない』と述べたとされる。(時事)これらの事態に先立ち、捏造した検事に対し市民団体から告発があり、現在捜査が行われている。小沢氏の裁判は当然に中止されるべきであり、論告は行われるべきではない。それを、日本裁判史に残る三百代言で小沢氏を中傷するには、それだけの狙いと背景があるはずだ。

 それは、「政治家小沢一郎を政界から排除する」という政治目的のための「反小沢キャンペーン」として、裁判が利用されているといえる。こんなことで民主社会が守れるのか。

 

(小沢氏排除に至る政治的背景)


 私は昭和34年に衆議院事務局に奉職して、政治の世界に関わって50数年を経た。この間、衆参両院の議員たちを約4千人ぐらい直接に観察してきた。その中には人生の師といえる政治家もいた。米ソ冷戦が終わりグローバル化と高度情報社会化で資本主義が変質する時代になって、日本を真っ当な国家社会にしようという構想を持ち、実行しようとする政治家は小沢一郎の外には知らない。

 政治家小沢一郎を政界から排除しようとする動きが、何故、日本の支配層の中で起きたのか。それを究明するのが「小沢裁判」の本質を知ることであり、わが国が迷走し、劣化していく原因を理解することができる。

 小沢氏は、自民党竹下政権の内閣官房副長官として活躍し、消費税制度の導入は小沢氏がいなければ実現しなかったことは私が証明する。日米貿易摩擦交渉では携帯電話の自由化等で活躍したことはよく知られている。海部政権では幹事長として湾岸紛争への対応で活躍した。ここでは大議論の末に、国際貢献であるPKO参加の基盤をつくった。激動のポスト冷戦の世界で生き抜くため『日本改造計画』を構想し、官僚依存と既得権の惰性から抜け出せない日本の改革は、政治改革からと着手した。

 政治改革は、リクルート事件などを反省した与党自民党から提案されたものであった。しかし、1年も経つと自民党内で反対論が目立ち、「政権交代する政治改革なんて反対だ」との意見が多数となる。小沢氏は政治改革の先頭に立ち、自民党内対立を深め経世会(竹下派)は分裂した。宮沢政権では、政治改革をめぐって野党が提出した内閣不信任決議案に、小沢氏が主宰する「改革フォーラム21」が賛成し、可決された。

 自民党は分裂、小沢氏らは「新生党」を結成して総選挙に臨み、小沢氏の奔走で非自民の細川政権を樹立させる。自民党は38年間続けた政権から離れ、小沢氏に対する怨念を深めていく。非自民連立政権は一年継続することができなかった。「改革の仮面」で政治的・経済的利権を得ようとする「偽改革者」の裏切りであった。自民党と社会党が、野合といわれる議会政治を冒涜した方法で連立政権を組み、日本の政治は異常となる。

 様々な政治の組替えが行われる中で、わが国の社会や経済はことごとく劣化した。小泉政権が米国マネーゲーム資本主義を政策の基軸としたため日本中が格差社会化し、深刻な事態となった。小沢氏は自民党政権を退陣させることが最大の国益であるとし、無条件で民・由合併を決断した。

 合併した民主党は、小泉郵政解散で苦渋を経験するが、一年後に小沢氏を代表に選び平成19年の参議院選挙では「国民の生活が第一」の政治理念で勝利し、国民に次期総選挙での政権交代を期待させた。

 小沢民主党代表は、「自立と共生」の国家体制をつくるため、①官僚支配と官僚既得権の改革、②既得権に依存する巨大メディアの改革、③マネーゲーム経済の是正、④地方主権の確立と活性化、などを提言して政権交代への闘いを始めた。

 

(自民党・官僚・巨大メディア・マネーゲーム資本、そして民主党悪霊ら挙げての小沢氏排除)


 小沢代表の政権交代への道筋が見えてくるにつれ、自民党政権らは恐怖におののく。政権交代阻止のため自民党麻生政権が打った手は、西松建設事件にからんだ政治資金収支報告違反の捏造であった。小沢代表の大久保秘書を逮捕したものの、麻生首相→森法務大臣→漆間官房副長官→樋渡検事総長らの企んだ「政治捜査」は失敗した。次に狙った石井一副代表の郵政不正事件も、村木厚労省局長の捜査捏造で、逆に特捜検察の不法捜査で検察のあり方が国民から批判されるようになる。

 巨大メディアが総力を挙げて、小沢氏の人格まで攻撃して政界から排除しようとしたが、平成21年の衆議院総選挙で国民は民主党への政権交代を選んだ。わが国で民衆が選んだ初めての政権であった。ところがその民主党の中に、小沢氏を排除して、自分たちの政権を欲しいままに利用しようとする悪霊たちがいた。

 歴史的政権交代を果たした民主党の中で起こった不条理は、麻生自民党政権から、バトンタッチされるように「小沢排除」が始動する。元左翼過激派で法曹界出身の政治家たちの謀略である。民主党が政権に就いても「小沢」さえ権力を持たなければ、従来の既得権を行使できると考える官僚やメディア幹部との共同作業が始まる。

 その再現が「陸山会事件」であった。政治資金の収支報告をタネに、「ゼネコンから小沢に裏金が出たはずだ」と、約50社の関係者を検察は徹底して締め上げた。結果は政治家の名を使って不正な資金をつくることで知られる水谷建設を唯一の例外として、捜査したゼネコンすべてが否定した。そして検察が不起訴とした小沢氏に対して、検察審査会が強制起訴することになる。

 

(国会は検察審査会の疑惑を究明すべし)


 特捜検察の不祥事については、既に大善裁判長の裁判中の警告と、笠間検事総長の講演会における検証発言がある。残された問題は検察審査会に関する数々の疑惑である。これを放置しておくことは、議会民主政治の存立に関わることを何度も指摘しているが、残念なことに一部の国会議員しか関心をもたない。政権与党として、さらには国会全体の問題として何故究明しないのか。ここに国会劣化の実態がある。小沢氏の問題は全議員の問題に転化することがどうして理解できないのか。

 まず、私が2月20日の「メルマガ・増刊号」で指摘した元最高裁判事・元法務省官房長、香川保一氏の金銭スキャンダルをモミ消した『民主党の重要閣僚が誰か』を究明すべきだ。そして、その犯罪的『貸し』を悪用して、最高裁事務総局などと共謀して、小沢氏を検察審査会で強制起訴議決するに至る疑惑の解明を国会の責任で行うべきだ。

 

 東日本大震災から早くも1年が過ぎ、復旧・復興の目途はない。当時、不当にも党員資格停止という「座敷牢」に入れられていた小沢氏は「非常事態対策院」を国会決議で設置し、国を挙げて全ての権限と責任をもって、復旧・復興に当たることを構想した。被災自治体に必要な資金を交付し、『現地の判断で対応する』というものであった。小沢氏の指示で私が中曽根元首相へ協力を要請したが、菅首相が拒否した。
 小沢氏の判断と実行力が、日本の危機に欠かせない。裁かれるべきは、法を曲げて政治捜査を行い、強制起訴で小沢氏を排除しようとする政治家や検察・司法官僚である。

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