「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―101

                   

日本一新の会・代表 平野 貞夫

 

 メモリアル・ナンバーである「メルマガ・日本一新」第100号は、北海道北見市のホテルで執筆したものだ。北海道新聞の「オホーツク政経文化懇談会」に出席するため、厳寒の地を訪ねたわけである。3月12日(月)の夜は北海道新聞の諸君と政治談義で過ごした。

 翌日は、60年安保の学生時代、『清く美しく』付き合っていた女性と、53年ぶりに再会した。一瞬、浦島太郎のような心理状態になった。自分が生きてきた政治の世界が異次元であったように感じた。その分、古女房にはずいぶんと苦労を掛けた、と自責の念もある。

 「日本一新の会オホーツク」の下斗米一訓氏から『北海道における北辰・妙見信仰』の資料をいただいた。さすが、出版社の編集者をやっていただけあって貴重なものだ。これからの日本一新運動に役立てたい。なんやかんやで、何回も北見と事務局(日田)とをファックスでやりとりして、ようやく100号をまとめることができた。

 

 小沢一郎氏の「強制起訴裁判」を整理してみたが、誰がどう考えても、この裁判は民主国家ではあってはならない問題である。本来であれば、「小沢裁判」は直ちに中止して、ここに至った理由や原因、政治や検察、検察審査会の実態、裁判のあり方、最高裁事務総局をはじめとする司法の劣化などを検証すべきである。

 本来、その役割は国会が行うべきであるが、どういうことか、極少数の国会議員しか関心がない。議会民主政治を崩壊させているのが「小沢裁判」という認識を、国民とともに共有すべきである。

 

(小沢氏「有罪」の見方が消えない理由)


 意図的に、小沢氏に敵愾心を持つ人や組織を除いて、国民のほとんどが、4月末に予定されている判決に、よもや有罪が出るとは考えていない。法と証拠で裁判が行われる近代国家ならその通りだ。残念ながら、わが国の法曹界のエリートたちの一部には、人の道とか国家理性とか、権力の倫理性ということに無知な人たちがいる。それらの事情を知る専門家の中には、小沢氏が「有罪」となる可能性を危惧する人たちが少なからずいる。

 理由は、マネーゲーム資本主義でマネーを得ることだけを絶対的価値とする人物がいることと同じように、法曹界にも、権力のある地位に就くことを最大・最高の価値とする人種がいるからだ。それらの人たちは、若い頃、左翼過激派の内ゲバなどで活躍し、現在のわが国の政界など重要な場所で暗躍しているといわれている。さすれば、小沢氏が強制起訴となり、裁判に至った経緯を詳しく検証する必要がある。

 

 主な出来事を時系列で並べてみよう

     平成22年 2月 4日 東京地検特捜部―小沢氏不起訴決定。

       〃     12日 市民団体が小沢氏を第五検察審査会に申立。

       〃   4月13日 読売新聞に、法務省所管の財団法人「民事情報センター」理事長。
              香川保一氏(元最高裁判事、元法務省官房長)の金銭スキャンダル
              記事が載る。

       〃   〃 16日 衆議院法務委員会で民主党の竹田光明委員が、民事法情報
              センター・香川保一氏理事長問題を採りあげ千葉法務大臣を厳しく
              追及。

       〃   〃 27日 東京第五検察審査会は、小沢氏を起訴相当と議決。

       〃   5月 8日 突如として「民事法情報センター」解散。

       〃   〃 21日 東京地検特捜部再び小沢氏を不起訴

       〃   6月 2日 鳩山首相・小沢幹事長辞任。

       〃   〃  4日 民主党代表選。菅氏が樽床氏を破り新代表。

       〃   〃  8日 菅内閣成立。記者会見にて小沢排除宣言。

       〃   9月14日 民主党代表選で菅氏再選、同日に東京第五検察審査会は、
              小沢氏を起訴相当と再議決。

       〃  10月 4日 東京第五検察審査会は、小沢氏を起訴議決と公表。

     平成23年 1月31日 指定弁護士は小沢氏を強制起訴。

       〃   2月22日 民主党、強制起訴された小沢氏を、判決確定まで党員資格停止とする。

       〃  10月 6日 第1回の冒頭陳述で、小沢氏裁判の中止を主
             (後の公判で、検察審査会起訴議決の前提となった検察調書
              などが捏造されたことが明らかになる)。

     平成24年 3月 9日 指定弁護士、禁錮三年を求刑。

       〃   〃 19日 最終弁論。小沢氏は「捜査は、政権交代を阻止・挫折させるため
              であった」と発言。

 

 これらの一連の出来事の中、第五検察審査会で何が起こっていたのか。最も重大な疑惑は、法曹界の大物・元最高裁判事で、元法務省官房長の香川保一民事法情報センター理事長の『刑事事件』となるべき金銭スキャンダルを、何故、誰がモミ消したのか。そして、最高裁と法務省に絶大な『貸』をつくったのは誰か。その『貸』をどう悪用したのか。この究明は国会でもまったくなされていない。

 時系列で推論すると、第五検察審査会が小沢氏を再度起訴相当とするかどうかの議論を始める時期に、鳩山内閣から菅内閣に移っている。となると、これに影響を与えたのは菅内閣の有力閣僚で、法曹界に顔の利く人物たちが浮かび上がる。さらに千葉法務大臣と後任の法務大臣が、香川保一民事法情報センター理事長問題にどう関わったのかも、重大な問題である。この問題は民主党政権の「事業仕分け」という看板政策で発覚したものだ。握りつぶしたり、尻切れトンボにはできない事案のはずだ。

 経緯を見ると、握りつぶしたか、モミ消したことは確実といえる。政権政党としての責任があるはずだ。第五検察審査会が「強制起訴」に向けて再び審査を始めるのは、菅首相が「小沢排除」を宣言してからである。

 これに対応させたのが、小沢氏を法的に、強制起訴で政界から排除しようとする企てが、菅政権で始まったと推論することができる。その原動力となったのは「香川理事長問題」で、菅政権が法務省や最高裁事務総局に絶大な『貸』をつくったことである。

 東京第五検察審査会が、東京地検特捜部の再度の不起訴決定を受けて、二度目の審査を始めた動機や手続き、審査員の選任問題、議決の無効論等、異常、違法、不条理なことが続出し、多くの国民が疑惑を持っている。

 3月19日の小沢弁護団の最終弁論が指摘したとおりである。

 

(菅政権の元閣僚たちが、論告・判決に干渉しているとの情報あり) 


 小沢氏「有罪」の危惧が残る中で、看過できない情報が3月16日(金)、私に届いた。政府や国会議員等の情報管理に詳しい専門家からである。「菅政権の主要閣僚であった複数の政治家が、小沢裁判の指定弁護士側と論告の内容について意見を交換していた。詳細は明らかにできないが、方法としてメールやファックスが用いられたらしい。論告求刑案が『添付ファイル』により議員関係者と指定弁護士周辺者でやりとりされた可能性があるとのことだ。最高裁関係者とも意見交換をやっている可能性が高いようだ」とのこと。にわかにはとても信じられない情報なので、国内外のインテリジェンス活動に詳しい国会議員秘書に意見を聴いたところ、「この情報が正しい可能性はある。定常的に日本の政府と国会議員らのメールを監視している海外のインテリジェンス・コミュニティなどは、自分の国の国益にかなう情報はそれなりのキーパースンには伝えることがある。まして我が国の要人の電子メールは、複数の外国の諜報機関には筒抜けが実態だ。」との話が返ってきた。もしこれらの情報が正しいと仮定すれば、この国の内部で恐ろしい事態が進行していると言わざるを得ない。

 

 小沢裁判について、もっとも真剣に「法と証拠」にもとづいて、指定弁護士と法廷論争を展開しているのが小沢弁護団だ。また、有識者の中でも「これが有罪なら、もはや裁判ではない」と主張する法律の専門家もいる。しかし、残念ながら「小沢問題」は始めから「政治捜査」で、それが「政治裁判」として強行されてきたのである。その最終段階で、確認を要する問題であるが菅政権の複数の閣僚経験者が、人間として許すことのできない不条理なことを企てているようだ。

 恐らくこの問題は、情報源を公開しない限り、確認することは不可能と思われる。それでも、可能性がある限り国民的監視を強化し、判決の日まで残された時間は少ないが、登石判決のような「政治裁判」となる可能性を防ぐしかない。

 繰り返していうが「政治捜査・裁判」である以上、それを糾すのは裁判所ではなく国会議員である。まずは、党内からこのような不逞の輩を排除しないと、東日本大震災・福島原発災害の本格的復旧・復興はもとより、国民が平和で安穏に暮らせる政治を期待することは至難である。
 わが国の政治に「人間らしい顔」が宿ったとき、議会民主政治が定着したといえる。



追記
 ☆本号は無限拡散希望につき、転載許諾を必要としませんので、お取り扱いをよろしくお願い申し上げます。
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