「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―116

日本一新の会・代表 平野貞夫妙観

 

(小沢新党に歴史的役割あり!)


 7月2日(月)、小沢民主党元代表は「野田民主党は政権交代をした政党ではなくなった。民自公の3党合意は国民が政策を選ぶ権利を奪い、民主主義の根底を覆すものだ」として、衆参国会議員50名と離党届を提出し、新党を結成する方針を表明した。小沢氏は民主党再生を考え抜き、5月後半から野田首相とも直接に、さらに輿石幹事長とも会談を続けていた。

 その結果、このままの民主党では日本の再生どころか、破滅になるとの確信をもって離党を決意したと私は推測する。野田政治=それは政権交代した民主党政治ではない。身を切る改革も、そして社会保障改革を放棄・棚上げしての消費税増税に、自民党守旧利権派の謀略を利用して「民・自・公合意」に、野田首相は生命を賭けたわけだ。私が知るかぎり、国会史上最悪のことだ。

 民主党所属衆議院議員で「消費税増税法案」に賛成した人たち、反対はしたものの離党に踏み切れなかった人たちの中には、今回の3党合意が、わが国の戦後史上深刻な国家崩壊のスタートになることを、よく理解していないようだ。巨大メディアは、これでもか、これでもかと「小沢ダメージ報道」を続けているが、総選挙で民意を問えば「民・自・公」既成三党が、いかに民意から離れているか、必ずや判明する。小沢新党は、崩壊したわが国の民主政治を建て直す歴史的役割を持つことになる。

 

(20万人の民衆の声を受けとめる政党は存在しない)


 6月29日(金)の夕刻、首相官邸を囲む『アジサイ・デモ』に私も参加し、勉強になった。名目は「大飯原発再稼働反対」であり、「放射能の恐怖」であった。背景には「消費税増税先行反対」があり、「生命と暮らし」に対する不安を訴える人々で埋め尽くされていた。そして「野田首相はヤメロ!」という声が全体のシュプレヒコールの3分の1にあたり、野田政権倒閣デモともいえるものだった。

 そして原子力基本法を改正して「安全保障に資する」と、核武装への道を開いたことへの抗議があった。また、事故原因も未解明のまま、オスプレイを、米国が配備を強要することを断れない野田政権への反発もあった。民衆はこれらのことが「民・自・公」3党で行われ、他の野党が力不足であることに対する政党への不信のデモであった。さらに、消費税増税関係法案が衆議院を通過した直後、3ルート、3兆円にのぼる整備新幹線事業費を決定したため、国民の多くは民主党の「コンクリートから人へ」の党是が消えたことを実感した。

 デモに参加した20万人の民衆は、口々にいま行われている政治は「民・自・公」三党による、民衆の「生命と暮らし」を破壊する談合政治が始まったと批判していた。

 そこで、どんなところに問題があるのか整理しておく。

①社会保障と一体化の税制改革問題


 結論を先に言おう。自民党の財務省OB3人組(野田毅・伊吹文明・宮沢洋一)のシナリオで、消費税増税に呪縛されている野田首相を利用して、民主党を破滅させることに成功したということだ。野田佳彦という政治家は、昨年8月の民主党代表選挙で「大連立構想」をぶっていた。大連立を通りぬけて、自民党に入り込んだのだ。野田首相の実現に奔走した細川・菅両元首相の責任は大きい。私は「メルマガ・日本一新」71号で、「首相となった野田氏は、・・・・、日本を滅ぼす新ファシズムの妖怪かも知れない」と予言しておいたが、誰も気がつかなかった。

 消費税増税反対派の敗北の原因は、税制度・消費税制度の本質についての勉強不足である。民主党内の論議で、消費税増税を前提にした「景気条項」など技術論に終始した。20世紀の資本主義の崩壊、21世紀の激動する混迷資本主義のなかで、消費税と社会保障の一体化論なんか、頭の中だけで考えた空論が役に立つわけがない。21世紀のあるべき「社会保障」は、その定義を進化させて「人間のあり方」という基本問題が原点である。偏差値教育で自分だけ良ければ、それでよいという「消費税増税論者」を再教育することから始めねばならない。民主党には人間の魂での議論がなかった。

 まず、長期デフレ、異常格差社会のわが国で、段階的とはいえ10%の消費税増税が生活必需品を含んで一括して行われたらどうなるか。

 年収2百万円以下で暮らす人口が、少なくとも約3千万人と予想されている。すでに悲劇の端緒が開いており、孤独死や自殺が激増するだろう。そしてまた、凶悪で通り魔的な犯罪も頻発していて、この傾向に拍車がかかることが心配される。

 このようななかで、財政再建なんか不可能なことは歴史が証明している。まず断行すべきは「経済の活性化」であり、国民の生命と暮らしを守る「セーフティーネット」の整備である。民・自・公三党合意はこれらをことごとく破壊し、20世紀の排他的自由競争時代に戻したのだ。


②原発再稼働と放射能問題


 7月1日(日)、大飯原発第三号機が再稼働された。6月16日、野田首相の「政治判断」にもとづいて決定されたものだ。記者会見で「安全基準は再稼働させてから整備する。それが安全対策だ」と宣ったので、民衆は怒った。そして東電や関西電力の株主総会だ。脱原発どころか、福島第一原発事故の反省もなく20世紀の「原発資本主義」に逆戻りした。それは野田首相の原発再稼働の記者会見から始まるわけだ。この政治判断も「自・公」両党に同調した3党合意といえる。

 20万人の民衆デモに参加して、乳飲み子を抱いた若い母親が話しかけてきた。「江戸川の近くに住んでいます。福島原発の放射能が公園に溜まり、25万ベクレルにもなっています。都も国も放置しています。子供の生命にかかわることで、誰かに訴えたくてデモにきました」と涙ぐんでいた。都内東部までセシウム被害は浸透しているのだ。

 福島の原発事故は、20世紀の資本主義が人類と共存できないことを証明した。被災地では、除染と称して税金で高度な放射の廃棄物をつくることを、環境省と原研が指導している。それが大企業と利権化しているので、新しい技術によるセシウム低減化を認めようとしない。これが腐敗した日本資本主義の実体だ。聞くとことによれば、宮城県ではガレキ処理でゼネコンとの疑惑が発生しているとのこと。それは自民党の引退政治家と利権政治家が、民主党の大物利権政治家を使って暗躍しているとの情報である。「3党合意」は早くもガレキ汚職に乗り出したようだ。検察特捜部は黙っているのだろうか。

 原子力問題で、もうひとつ重大な問題を「民・自・公」が起こした。それは突然に原子力基本法を「安全保障に資するため」と改悪したことだ。「核武装」に3党合意が道を開いたといえる。民自公という既成政党は、消費税増税を先食いし社会保障の改革を挫折させ、安全性を無視して原発を再稼働し、その上で「核武装への道」をつくった。これを許してよいのか。

 小沢民主党元代表は、離党声明の中で、これからの政策の柱とし「消費税増税に反対し」「国民のための原発問題を解決する」と述べた。

 

(離党を撤回した2人の弁護士議員の事情)


 私の得た情報によると、某議員は小沢弁護団のA氏から「小沢氏が離党すると控訴裁判が厳しくなる。君は離党せず小沢氏を説得すべきだ」と言われたとのこと。私が友人を通じてA氏に確認すると「離党とか、新党結成という政治と控訴裁判は関係ない。そんなことは言っていない。ただ、民主党の主流派には知人がいて、私の名を使った可能性はある」ということであった。

 今回の民主党離党問題では小沢氏の裁判を利用してまで、離党者を少なくしたかったようだ。民主党の堕落は根が深い。離党を撤回した二人はその犠牲者ともいえるが、政治的感性には問題がある。

追記
 ☆本号は無限拡散希望につき、転載許諾を必要としませんので、お取り扱いをよろしくお願い申し上げます。

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