「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―131

                                    日本一新の会・代表 平野貞夫妙観

○ 議会政治を考える!

 臨時国会の召集をめぐって、野田政権も立ち往生し、自公野党側も攻めあぐねているなか、政治家もふくめ識者や政治に関心の高い人たちから、問い合わせが多くなった。議会民主政治の崩壊を心配する声が急激に高まってきた。国会の仕事で生きてきた私にとっても、それなりの責任がある。つれづれではあるが、先人たちに教えられたことを紹介しながら、議会政治崩壊の原因を考えてみたい。

(「インフレはデモクラシーの保険料」―前尾繁三郎語録―)

 戦後の政治家で議会政治のことを真剣に考えていたのは前号で紹介した吉田茂元首相と、その影響を受けた人たちである。その中で益谷秀次元衆議院議長と前尾繁三郎元衆議院議長は職責がら格別の見識を持ち大きな功績を残した。私は前尾議長秘書として3年8ヶ月にわたり薫陶をうけたが、前尾議長の議会政治論は文明史というか、社会・経済史を背景にした独特な見方できわめて勉強になった。

 その理論は、「人間は神と猿の間に存在する動物である。神のように理性的にふるまうかと思ったら、猿のように本能丸だしの行動に出る。まことに捉えにくいものだ」と、人間の特性から政治をとらえていた。吉田首相のように「日本の国会議員は上野動物園の猿山の猿だ」といった乱暴な話はしなかった。

 前尾さんが議長に就任する頃、毎日新聞社から刊行する『政(まつりごと)の心』を執筆中で、その手伝いをした。前尾議長は「政治の本質」を「政(まつりごと)という漢字の語源から理論化しようとした。ユニークな方法論で、当時、政治学の最高権威と言われた丸山真男先生から、共同研究をしたいとの手紙をもらったことを憶えている。

 田中角栄内閣から三木内閣の時代で、ロッキード事件などもあり、連日国会は混乱していた。前尾議長にとっては、議会政治の理想と現実の狭間で政治の本質を究明していたわけだ。最大の問題は、政治、即ち国会の混乱は政治家個人に原因があるのか、社会的構造に原因があるのかの解明であった。「政治家が無能だから・・」と、ひと言で断定できるほど簡単な問題ではない。

 前尾さんは敗戦時の主税局長で、「税金の神様」といわれたが、歴史学・法哲学・政治哲学などでは、政治家の中でずば抜けた見識をもっていた。また、ケインズ派の経済・財政学をマスターしており、池田内閣の高度成長を成功させた功労者の一人でもあった。従って国会の混乱を政治過程という狭い範囲ではとらえなかった。


★追記
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