「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

◎「日本一新運動」の原点―156

日本一新の会・代表 平野貞夫妙観

 

 3月27日(水)、東京で「志信会」の研修会が開かれた。わが国に健全な民主政治を定着させ、地域住民の生活の安定を目指して、党派を超えて活動しているグループだ。私が顧問を務めている。

 昨年暮れの総選挙に至る民主党政治に、いささか食傷気味のようだったが、さまざまな意見を統合し、地域住民の生活のため政治や経済などについて勉強をしようということで、活動を継続することになった。そこで私に「政治が忘れている経済の話」を要請してきた。これからのエネルギー革命について話した。要旨は次の通り。

 

     驚異的なエネルギー革命が始まっている!

(メタンハイドレートと日本資本主義)

 3月12日、経済産業省は愛知県の渥美半島沖の海底で「メタンハイドレートからガスを取り出すことに成功した」と発表した。新聞もテレビも大きく報道し、費用など課題はあるが資源の乏しい日本には、待望の国産燃料だと国民から期待されたことはご承知のとおりだ。

 私にとってこの話は「なんだ、今ごろ」という気分だった。実は10年前になるが、平成15年2月5日、参議院本会議の代表質問で、日本近海のメタンハイドレートの開発を促進するよう、平沼赳夫通産大臣に要請したことがある。答弁は「平成28年までに商業化のための環境整備を図る」というものであった。平成28年といえばあと3年だ。今ごろ「ガス採掘成功」では、商業化にはあと10年近くかかろう。

 何故、国産エネルギーの開発が遅れるのか。それには理由がある。メタンハイドレートの開発促進を国会の本会議で採り上げたのは私が初めてで、しかもテレビ中継が入った。この質疑応答で何が起こったか。3ヶ月後の5月に『燃える氷』という本が刊行された。著者は高任和夫氏で、本の帯に「列島炎上! 夢の次世代エネルギー開発に警告を発する」とあった。南海トラフ地震などが起きるということで、裏には国産エネルギー資源の開発を阻止しようとする資本の企みがあったと思う。これが日本の資本主義の実体である。

 

(エネルギー革命に出くわした話!)

 世間は、私のことを小沢一郎さんの腰巾着で、国会運営に詳しく政党を潰したり、創ったりした人間と言っている。私が衆議院事務局に入った直後、昭和37年頃に石炭対策特別委員会の仕事をして以来、事務局でも、参議院議員のときも、そして現在も、不思議なことにわが国でのエネルギー革命に係わる運命をもっているのに驚く。この経過を話すだけで、日本のエネルギー革命問題の本質がわかる。

     昭和30年代後半 主力エネルギー革命が石炭から石油に変わる。産炭地対策や炭鉱労働者救済などの法案審議の事務が仕事だった。

     昭和48年~ 石油ショック・中東産油国の原油値上げによる混乱。当時は前尾繁三郎衆議院議長の秘書で、前尾議長に同行して産油国を訪問したり、日本を訪問した産油国の国会議員の世話をした。石油資本主義の実体を覗いた。

     昭和50年代後半~ 原発神話の時代となる。環境問題や戦略資源に利用の石油離れが始まる。衆議院科学技術特別委員会担当課長の時で、専門家から原発神話の洗礼をうける。一方、スリーマイル島事故や、チェルノブイリ事故などで、脱原発の運動が世界中で盛んになる。

     平成(初期) 高速増殖炉「もんじゅ」及び核燃料サイクルの等の不調で、核廃棄物処理問題が起きる。平成四年に参議院議員となり、プルトニウムを焼却できる「トリウム溶融塩炉」研究開発の勉強会に加わる。脱ウラン原発の運動を始める。

     平成15年 参議院本会議で、国産資源・メタンハイドレートの開発促進を要請。

     平成22年 クリーンエネルギー時代となり、健全な発展のため、保全協会の設立に係わる。

     平成23年 福島第一原発事故による放射性セシウムの低減に「ナノ純銀」を活用するプロジェクトに参加。効果のメカニズムは「核変換」ではないかとの推論を聞く。

     平成24年 総選挙にかけて、日本で石油に代わる「高力率石炭ガス発電」が成功していることを知り、脱原発は空論でないと訴える。

     平成25年2月 岩崎元東北大学院教授は、「ナノ純銀」によるセシウム低減効果を検証測定し、汚染水で半減期を著しく短縮させることを確認。メカニズムは「低エネルギー核反応」(LENR)の可能性があると、つくば市で開かれた放射線関係のKEK研究会で発表。この推進の広報活動を始める。

 

(ナノ純銀による放射性セシウム低減効果)

 この技術は、東京都板橋区ホタル環境館の阿部宣男博士が開発したものである。大震災以来、718回の実証実験を行い、大きな効果を実証している。環境省はメカニズムが解明されていないとして、除染技術に認めていない。阿部博士の実証実験を検証測定した岩崎博士は「追試で確認され、この技術をさらに発展させれば、原発の放射性廃棄物をエネルギー源にして、無害化処理の可能性も考えられる。熱核融合とは異なるエネルギー源の開発につながる」と、私に語ってくれた。

 3月6日の参議院の本会議で、生活の党の森ゆうこ議員が、安倍首相と下村文科省大臣に放射能対策について「ナノ純銀の活用」を例として、新しい技術やこれまでにない発想で対応すべきではないかと要請した。3月27日現在、政府側から特別の対策は示されていない。森質問以降、岩崎博士にLENR関係研究者から激励の声が多数寄せられているが、反対の意見はないということだ。これからの関係学会や研究者の対応に期待されるところだ。マスコミも真摯にこの問題を採りあげ、新しい技術を啓蒙してもらいたい。

 

(LENR活用で始まる新エネルギー革命!)

 2月6日、つくば市で開かれたKEK研究会で、岩崎博士が「ナノ純銀によるセシウム低減の検証測定」を発表した直後、浜松ホトニクス顧問・田中栄一氏が執筆した論文「低エネルギー核反応への期待」(アイソトープニュース 2013年1月号)が送られてきた。3・11原発事故以来、驚異的なエネルギー革命が起こっている世界の情報を知ることができた。

 田中氏の論文は「約24年前に常温核融合が起こったらしいとの発表があり世間を騒がせたが、再現性が悪く主流学会から似非科学の烙印を押された。一部の人々によって研究は続けられてきた」と、これまでの経過から始めている。要点を紹介すると、

     1996年頃、水野忠彦氏(北大)は、熱核融合とは異なった核反応が起こっているらしいと指摘し、この反応を「低エネルギー核反応」(Low-energy Nuclear Reaction)と呼ぶようになった。

     2011年に米国在住のイタリア人Andrea Rossiが初めて実用的な熱エネルギー出力(1基あたり10KW程度)のNi/H炉(ナノスケールのニッケルと水素が燃料)を開発したと発表。奇しくも福島第一原発事故が発生した年であった。Rossiはこの装置をEnergy Catalyzer E-Catと命名し、E-Catユニットを107台接続して公称出力1MWの装置を組み上げ実験デモを行った。未公開で問題もあったが受注もあった。

     LENRは核分裂、熱核融合に次いで第3の原子核反応である。Ni/H炉はエネルギー源として次の特徴がある。核分裂型原子炉と比べて放射線、残留放射能、暴走事故など危険性が少ない。COなど環境汚染物質を発生させない。燃料のニッケルは豊富、燃料費が安い。装置は小型軽量で移動機器にも利用できる。エネルギー密度が究めて高い。

     Ni/H炉の実用化は多面にわたる。ユニットを組み合わせれば、住居・事務所・工場などの発電装置に有用。燃料は少量で寿命も長く、陸・海・空・宇宙の交通輸送機関に適切で、輸送革命が起ころう。化石燃料の減少や再生・クリーンエネルギーも大きな影響を受けよう。世界中で政治・経済・産業・文化などにパラダイムシフトが起きるであろう。

 専門的な情報については、http://ecat.com/ にEnergy Catalyzer E-Cat の動画による実証説明があり、また常温核融合(LENR)に関しては、http://cold-fusion.asia/ に、世界規模の情報がまとめられている。

 

 天命は、東日本大震災と福島第一原発事故という悲劇を日本人を通じて人類に課した。同時にLENRによる放射能浄化や驚異的エネルギー革命の可能性を与えたといえる。日本政府・主流学会・財界・マスコミは意図的に無視している。核分裂や熱核融合発電への巨大な既得権が、わが国を崩壊へと導いている。これでは日本に未来はない。 

 4月4日(木)、福島第一原発事故の最大の被災地、大熊町の会津若松市仮役場で、大熊町の主催による「ナノ純銀」活用による放射性セシウムの低減実証実験や検証測定について、岩崎・阿部両博士の説明会が行われた。岩崎博士は「放射性物質(トリチウムやストロンチウム等を含む)全ての低減に効果がある可能性がある」と示唆し、福島第一原発事故で困っている汚染水対策のため、研究者による追試の必要性を訴えた。

☆本号は、無償公開版につき転載自由です。

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