「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

◎「日本一新運動」の原点―160

日本一新の会・代表 平野貞夫妙観

 

 春の連休を挟んだ5月2日(木)、久しぶりに桜が満開の盛岡市を訪ねた。岩手県庁で達増知事に会うためである。知事室で「この部屋には、45年前、十勝沖地震・津波の調査で来たことがあるよ」と、昔話を始めると、達増知事は「私は4歳でした」と驚いた顔をしていた。東日本大震災から、はや2年が過ぎた。時の流れは速くて厳しい。

 達増知事と会う目的は、緊急出版することになった『小沢一郎氏排除と日本政治の危機』(テーマ・題名未定 6月末~7月初旬・ビジネス社から出版予定)に所収する巻末対談のためであった。この緊急出版は、3月末に、友人の前田和男氏から「誰が、何のために小沢一郎を社会的・政治的に圧殺しようとしているのか。その背景と本質を炙り出し、多くの国民に知ってもらう必要がある。それが日本政治の危機を解決するため、真っ先に必要なことだ」との提言によりスタートしたものだ。

 維持会員のご支援を得て、間もなく3年目を迎える「メルマガ・日本一新」の論説などを素材として、企画や編集を前田氏にお願いし、「アベノミクス」で沸き立つ危うい日本の「政治バブルと経済的バブル」に一石を投じることになる。となれば、最近ますます快調に論説を展開している達増知事との対談は必須であり、前田氏と一緒に岩手県庁を訪問したのである。

 

(達増知事との放談的余談)

 達増知事との対談の整理と編集は前田氏が作業中であり、内容については出版までお待ち願いたい。そこで、対談の前後や渦中での余韻が面白かったので「メルマガ・日本一新」には、余韻の部分を掲載することにした。

〇平野 東日本大震災と原発事故の復興は進んでいるのですか。大震災の翌朝、達増知事は小沢さんに電話で報告した直後、私に電話で「神話の世界の悲劇だ。後藤新平翁の復興院構想で対応する運動をしてくれ」と絶叫していた。党員資格停止という「座敷牢」にいた小沢さんと相談して、統治能力に欠けていると心配していた皇室関係者からの話もあって、超党派の「非常事態対策院」を国会決議でつくり、菅内閣をモラトリアム化して、国会の責任で復興と日本再生をやる運動を仕掛けたが失敗した。

〇達増知事 3月28日、小沢さんが調査と見舞いに岩手に入った日、平野さんと村上正邦さんが中曽根元首相に会って、首相経験者全員を招集して党派を超え、オールジャパンで大惨事に対応する構想を説得していることを聞いていた。小沢さんは東京に帰って報告を受けることになっていたのでしょう。これが失敗して「復興構想会議」がつくられ、最初の話が「復興財源に消費税増税」ということだった。私もメンバーだったがこれでは駄目だと思った。

 大惨事に対応する発想が政府にない。米国のように国家が全責任を持つのか、持たないのなら地方政府に任せるのか。国家が責任を持たず、地方政府にも任せず、規制や査定ばかりやるようでは、国民の生命は護れません。誰が「非常事態対策院構想」を潰したのですか。

〇平野 菅首相は乗りかかっていたが、財務省が強硬に反対して菅首相は決断できなかった。加えて、非常事態が終われば、菅内閣は退陣となることから、自己保身となった。「非常事態対策院構想」では、被災地・原発事故対策を中心に、2次・3次災害対策や、全国土にわたる周到な防災事業を行い、10年ぐらいで約100兆円の財源を確保して、地方の活性を通じて日本再生を行うという考え方であった。

 ところが、財務省は大震災被害が継続中であるにもかかわらず、被害総額を25兆円と推定査定して、復旧・復興対策の総枠を縛ってしまった。民主党政権は大震災対策を政治として捉えず、官僚に丸投げしたのだ。

〇達増 小沢さんを排除していなければ、こんなことはなかったでしょう。「小沢排除」で、わが国の大震災対策は無論のこと、国民生活や外交に至るまで国政が劣化した。国民はこのことを理解すべきだ。

 安倍自公政権に交代して、「アベノミクス」ということですが、実のある投資で実体経済を再生しなければ、マネーゲームでバブル再来です。大震災のとき、「非常事態対策院構想」を実行しておけば、「アベノミクス」は不用だった。いろいろな困難の中で、岩手県では被災当初から小沢さんの指導をうけて、ベストを尽くしてやっています。

〇平野 3・11という有史以来の大震災・津波・原発事故という悲劇を、天命は東日本に与えた。これは日本人を通して人類に警告したといえる。この大惨事の試練の影で天命は、日本人や人類に新しい知恵をそれとなく提示もしている。問題は、それを為政者がレセプトできない。否、既得権を守るため拒否している。

 実は3・11以来、奇しくも急速に発展した先進技術に「低エネルギー核反応」がある。頭の固い主流学会の学者が似非科学と馬鹿にしている「低温核融合」のことだ。米国ではナノテクノロジーによる「ニッケルと水素の低エネルギー核反応」による発電装置が商品化できる段階まできた、との情報がある。放射能被害がなく二酸化炭素もない、安全で安価なエネルギー革命が目前にきている。

 日本でも、達増知事に理解いただいている「ナノ銀による放射性物質の低減効果」も、ニューサイエンスとして国家が本格的研究に取り組めば、人類を悩ます放射能廃棄物の無害化を実現できる可能性が期待できる。

〇達増 大震災や原発事故対策など大問題が山積しているのに、憲法96条改正や、東アジア外交を緊張させている自民党は、国民に右傾化をけしかけているようなものだが、リベラル派の結集はできないのか。

〇平野 民主党のスタンスが問題だ。マスコミでは、前原氏ら右派は参議院選挙後には党を離れ「日本維新の会」との統一会派を経て、一緒になるとの見方がある。岡田克也氏も参加し、人数も10名を超えるとの話がある。

 一方、山口県参議院補欠選挙で民主党タウンミーティングの時、参加者から「小沢さんたちとも相談して、保守リベラルをを含むリベラルが一大結集して国民の生活を守る政治を、民主党は何故やらないのか」との叫びに、海江田万里代表は「総理経験者が、小沢さんを拒否しているので・・・・」と答えたとのこと。そのためか聞こえてくるのが、細野幹事長が「リベラル結集派」と「総理経験者」との間に挟まり困っているとの話だ。このままでは解党となるのではないか。

〇達増 民主党の中には、真剣に日本の危機を解決しようという人たちもいる。幅広く「リベラル派」を結集しなければ、日本は大変なことになる。「国民の生活が第一」を政治理念とする小沢一郎さんの活動の場をどうつくるかにある。

〇平野 その通りだ。今年は、小沢さんが中心となって政治改革をスタートさせて20年になる。『日本改造計画』出版から20年でもある。小沢さんがどういう理念と政策で日本を改革しようとしたのか。民主政治の原点である政権交代の仕組みは、小沢さんの存在なくしてつくれなかった。弱肉強食のマネーゲーム資本主義を、国民のための資本主義に改革しようとした小沢さんを、日本の政・官・財・メディアの支配者たちは、何故排除しようとしたのか。人間の良識を棄てて、既得権を拡大したり、規制緩和と称してインサイド取引で財を得ようとするエコノミック・ゾンビたちに、この日本を支配させてよいのか。緊急出版ではこんなことを採り上げたい。

〇達増 小沢さんに教わったのは、「政治は、人間一人一人との信頼で始まる。どんな政治でも、人間を大事にする心がないと失敗する」ということだった。小沢さんの人間論が、マネーゲーム化する経済や、それを指向する政治の中で邪魔になったのだ。劣化した政治と司法を含む官僚、そしてメディアによる「小沢排除」だった。これが続けば、バブルどころか戦前の日本の再来だ。

〇平野 小沢さんの歴史観と人間論は「民衆の福寿で国家社会の安寧を」というもの。これは人と人・人と自然・国と国の「共生」を、理念として新しい世界を創ろうということである。小沢一郎という政治家の活躍はこれからが本番だ。「日本一新の会」は、引き続き会員の皆さんのご支援を得て、来るべき本番にむけての役目を果たしていきたいと思う。


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