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「日本一新運動」の原点-24

「日本一新運動」の原点-24                  日本一新の会・代表 平野 貞夫

○日本の民主主義が危ない!

(幻の陳述書)

 10月15日(金)の夜、2泊3日の故郷・高知旅行を終え帰宅すると、小沢弁護団から「今日、第五検察審査会の強制起訴議決について行政訴訟を行った。ついては早急に、政治家・小沢一郎のこれまでの功績と、これからの政治に、どれほど必要な人物か、率直な陳述書を提出してほしい」との要請があった。

 私は他用を排して、早速四千文字ほどの陳述文を作成し、17日(日)午前8時に、弁護団あてにファックスで送った。弁護団は、行政訴訟に対する東京地裁の取り扱いが問題で、一週間が山場であるという見方であったから、私は精魂をこめて陳述書の結びを次のように執筆した。

 「私は国会開設運動の故郷土佐に生まれ育ち、国会職員、参議院議員、そして政治分析家として、75年間を生きてきました。日本の議会政治が120年という節目ですが、今日ほど、議会主義の危機はありません。小沢氏の『検察審査会との問題』に象徴されております。憲法の原理と精神で問題が解決されなければなりません。検察審査会の制度が乱用された場合、議会民主政治だけでなく、司法制度そのものが自滅していくと思います」というものであった。

 ところが東京地裁は、この陳述書を提出した直後の18日(月)午後、「行政訴訟に馴染まない」として却下した。「文句があるなら裁判の中で言え」という、とても常識では考えられない暴論で門前払いしたのである。恐らくこの陳述書は読まれておらず、幻の陳述書といえる。

 小沢弁護団が行政訴訟した内容は、「強制起訴議決は、検察審査会の権限を逸脱した違法なものであり、議決を取り消すこと。さらにこれに基づく指定弁護士の指定差止め」を求めるものであった。

 強制起訴議決の中に「告発事実にないことが犯罪事実に含まれていた」ことを始めとして、第五検察審査会の構成、審査手続き、政治とのからみなど、多くの識者・国民が疑惑・疑念を持つなかでの東京地裁の門前払いである。検察審査会が行政機関であることは法務省も認めていること。さらに、誤った違法な議決に対する救済制度がないという法制度の欠陥もあり、これは国会の責任である。

 小沢弁護団の行政訴訟は、ひと言でいえば刑事起訴という小沢一郎の基本的人権を犯す検察審査会の議決のあり方について、起訴され裁判に入る前に憲法上の権利を擁護するための訴訟である。

 この行政訴訟に対して「強制起訴するので、そのことも裁判の中で争え」という東京地裁の判断は、それでも裁判所かといえるほどの論理破綻である。裁判所法第三条は、特別のことを除いて「一切の法律上の訴訟を裁判する」ことを、憲法上の義務としているから、東京地裁の門前払いは憲法違反ということになる。

 21日(木)、小沢弁護団は東京地裁の決定を不服として東京高裁に即時抗告を行ったが、なんと翌22日、東京高裁は即時抗告を棄却した。我が国の司法権の憲法感覚が致命的に劣化していることを国民に露呈したことになる。

(国会は何をしているのか)

 郵政不正事件、即ち村木事件は、検察の証拠改竄という前代未聞のあり得ない問題で検察の信頼が地に墜ちている。これも重大な問題ではあるが、小沢一郎氏をめぐる検察審査会の違法議決と、手続きのあり方の問題は、我が国の憲法政治・議会民主政治にとって、権限と機能が確保できるかどうかという、議会政治が始まって以来の国家の存立を問われる問題である。

 検察が不起訴とした小沢氏を、正体も確かめもせず、政治問題(在日参政権)を理由に、検察審査会に申し立てた。それを棚ざらしにした上で、国会でまともに審議されていない検察審査会制度の中で、違法・無効と多くの専門家が指摘する「強制起訴議決」が行われ、さらに国会では与野党の合唱で小沢氏の政治活動を封じる謀略が展開されている。

 小沢氏の憲法上の人権を擁護しようとする行政訴訟を、東京地裁は却下し、東京高裁は抗告を棄却した。憲法に規定されている議員の「不逮捕特権」と「免責特権」は、「憲法の飾り」として存在しているのではない。国会議員の政治活動の自由を保障する議会民主政治の原理の上にあるのだ。小沢氏をめぐる問題は、悪質な政治勢力の影響をうけた検察、そして司法までもが憲法政治を踏みにじって政治活動を封じようとする悪巧みである。

 私が絶叫したいのは、国民を代表し、憲法第41条が示す「国権の最高機関」を構成する「国会議員」の多くが、この事態を、「議会民主政治の危機」と受け止め、行動しないことへの抗議である。特に横路・西岡衆参両院議長は何をしているのか、といいたい。ごく一部に危機感を持つ国会議員がいることは承知しているが、運動論として何をしてよいのか、するべきかがわからない状況だ。このままの事態が続くなら、マスコミと検察・司法が結託すれば政治家は何時でも、政治活動が封じられることになる。議員諸君は「明日は我が身」と知るべきだ。

 真の民主主義のためならば、国政調査権に限界はない。「議会民主政治を守る国民会議」を結成して、感性に欠ける国会議員を覚醒させねばならない。 


参考1=裁判所法
第1編 総  則
第3条 (裁判所の権限)裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。

参考2=日本国憲法
第4章 国   会
〔国会の地位〕
第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
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