「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

<臨時増刊号・注目の人・直撃インタビュー(平野 貞夫)>

 維持会員の皆さんには先刻ご承知の内容ではあるが「月刊日本」の6月号と、「日刊ゲンダイ」の5月30日号に「集団安全保障論」に関する平野代表のインタビュー記事が掲載されている。

 そこで先ず、日刊ゲンダイ記事について間違いがあり訂正をしておく。

1)2段目右側 福田内閣の時→小泉内閣の時
2)上記真下  福田首相が→福田官房長官が
3)8段目右  西村さんは国会で→西村さんは憲法調査会で

 これは何かの事情で『校閲』漏れと思われる。「メルマガ・日本一新」の編集も同じだが、筆者の原稿と照らし合わせて文章を直すことを「校正」といい、文章の適否・正誤など、事実関係に思い違いがないかなどを点検することを「校閲」と呼んでいる。

 今回は「校正」(平野代表)もなかったというから、よほど急ぐ必要があったのだろう。国会議員には「『メルマガ・日本一新』を読んで欲しいとはいわないが、「月刊日本」と「日刊ゲンダイ」をよく読み下し、しっかり消化した後に国会質問に立って欲しい」と強く希望する。


 注目の人・直撃インタビュー(平野 貞夫・元参議院議員)
 2014年5月30日 日刊ゲンダイ

 ひらの・さだお1935年高知県生まれ、78歳。
 法政大学大学院政治学修士課程修了。
 衆議院事務局に入り、副議長(園田直)秘書、議長(前尾繁三郎)秘書などを経て、委員部長となる。92年から参院議員。一貫して小沢一郎と行動を共にし、04年政界引退。
 以降、政治評論・執筆活動を続財ている。


 歴史を知らない政治家とバカな学者の議論は見るに堪えない

 国会では集団的自衛権行使を巡る集中審議や与党協議が行われ、連日、侃々諤々やっているが、忘れ去られていることがある。憲法9条の問題は、憲法制定直後から国際情勢の変化もあって、さまざまな議論が積み重ねられてきたという歴史的経緯だ。先人たちは、その議論の中で、9条の趣旨、精神、枠を守るために知恵を絞り、苦労してきた。それをなぜ、安倍は「私が最高責任者だ」とひっくり返せるのか? 「歴史の生き証人」の怒ること。


 安倍首相がやっているのは爺さんの仇討ち

 集団的自衛権の議論をどう見ていますか?
 安倍首相もメディアも、あまりにも歴史を知らずにワーワーやっている。だから、歴史を踏まえた体系的な議論になっていないんです。こんなことじゃいかんですよ。

 国会での議論は、朝鮮有事の際、日本人を米艦船で救い出す事例などを話し合っていますね。
 北朝鮮の金日成総書記が亡くなった後、1997年ごろですか、本当の危機があって、話し合っています。日本人をどうやって助け出すか、という議論です。米軍の船に乗せるなんていうのはあり得ないこと。米軍にそんな余裕があるわけないし、日本がやらなきゃいかんのです。ああいう事例を出すのは、パカな学者のイタズラですよ。

 憲法の枠内で有事の際にどうするか。これはずっと議論されてきたことなんですよね。
 そうです。小泉内閣の時、私は自由党の国対委員長でしたが、有事立法の議論で、こう国会質問したん戸です。「国連主義と九日態法9条の枠をがっちり入れて、日本の安全をどう守るかとねいうことをきっちり.やりましょう。特別立法でバクテリアを増やすようなことではなく、安全保障基本法のようなものを作る。これ以上おかしくしちゃダメだ」とね。そうしたら福田官房長官がエレベーターの中で肩を叩いてきて、「平野さん、ぜひやりましょう」って。

 その福田さんは第1保法制懇を棚上げして、事実上潰しましたね。解釈改憲なんかじゃなくて、ちゃんとやれということでしょう。そうしたら、第2次安倍政権が復活させて、こうなっている。
 爺さん(岸信介元首相)の仇討ちをしたいというのかね。今までのやり方でできるもの、個別的自衛権でできるものをあえて、集団的自衛権と言いたいのでしょう。


 公明党は与党協議に応じてはいけない

 公明党は歯止めになるんですかね?
 僕に言わせりゃ、与党協議に入ること自体がおかしいですよ。与党協議の後に自民党に戻すわけでしょ。
党内を説得するのに使われるわけです。自民党でまとめてから持ってこい、と言うべきでしょう。そうじゃなければ、政党政治じゃない。国民だって選挙の際に選択できないでしょう。今の公明党は自民党の一派閥です。

 加えて、今の政治家は歴史的経緯をわかっていない?
 そうなんです。1946年8月28日、貴族院本会議で、東大総長の南原繁(貴族院議員)が戦争放棄と国連への協力について、こんな質問をしているんです。
「国違憲章は国家の自衛権を承認している。国連には兵力の組織がないので、必要な時、各加盟国はそれを提供する義務を負う。将来、日本が国連に加入を許された場合に、果たしてかかる権利と義務をどうするのか」と。

 当時から、先見の明がある人は集団的自衛権と9条の関係について、心配していたんですよ。これはすなわち、憲法9条が集団的自衛権を想定してないということの証しだし、果たして国連加盟の段階になって、9条のことが問題になっているんです。

 
 国連も認めている日本の〝特殊事情〟

 1952年の国連加盟申請ですね?どのようにクリアしたんでしょうか?
 その経過を外務省条約局長だった西村熊雄氏が1960年、政府の憲法調査会で正確に意見陳述をしています。私はそのころ、衆院事務局に入って1年目でした。60年安保の担当で。だから、鮮明に覚えています。すごく話題になったんです。西村さんは1946年11月から52年4月まで条約局長をやった。憲法制定から各国と平和条約を結び、日本が独立を果たすまで、もっとも重要な時の局長ですよ。

 問題となったのは国連憲章の51条、つまり、加盟国は個別的集団的自衛権を行使できる、という部分と憲法9条の整合性ですね?
 西村さんは憲法調査会の陳述で、国連に加盟申請書を書く際、「日本は国連憲章から生ずる義務を忠実に果たす決意であることを宣言したあと、ただし憲法9条に対し、注意を喚起する1項を付け加え、間接的にそれをいった」ことを明らかにしました。
 それはこういう文章です。
〈日本国が、国際連合憲章に掲げられた義務をここに受諾し、且つ、日本国が国際連合の加盟国となる日から、その有するすべての手段をもって、この義務を遵奉することを約束するものであることを声明する〉

 つまり、一般的に義務は受託すると。しかし、〈日本国が有するすべての手段をもって〉と書いて、憲法上の制約のあるものは致しません、ということを裏から言ったわけです。西村さんは憲法調査会でこうも言いましたよ。「日本は軍事的協力、軍事的参加を必要とするような国連憲章の義務は負担しないことをハッキリいたしたのであります。この点は忘れられておりますけれども、この機会に報告しておきます」と。国連もそれは認めたんです。

 しかし、その後、国際情勢がどんどん変わっていく。
 だから、法制局は苦渋し、憲法改正の話が出てくるわけです。しかし、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄も憲法改正をしないと言った。中曽根内閣まで憲法改正の話は出てこない。その中曽根さんも政権の時はあまり言わなくなった。軍隊嫌いの後藤田官房長官が歯止めになったんです。

 そもそも、冷戦時代に日本は再軍備せよ、という圧力はあちこちからあったわけでしょう?
 それを歴代政権は9条を盾にはねつけてきたわけですよね。
 自分から脅威をあおっているのは安倍さんだけです。冷戦時代は米国もソ連も日本に再軍備を迫っていたんです。それに対して、吉田茂さんは4つの理由ではねつけています。
 ①日本の経済復興がまだ完全でなくして、再軍備の負担に耐えない
 ②日本の今日にはまだ軍国主義の復活の危険がある
 ③日本の再軍備は近隣諸国が容認するようになってからしなければならない
 ④憲法上の困難がある。
 
 吉田さんは特に②は重要であると僕に言っていました。②も③も当時より、今の方が危険じゃないですか。これを日本人は思い出すべきですよ。なんで新聞は書かないのか、不思議です。

 小沢さんは自衛隊とは別組織で国連に協力をすべきだと言っていますね。
 それも、こうした歴史的経緯があるからなんです。
憲法9条があって、国連加盟の時の留保や吉田さんの理論を踏まえれば、自衛隊と別組織でやるしかない。
つまり、国権の発動の武力行使ではない.国連の指揮下に入るものを提供する。
それしかないのです。PKO法案の時に、そういう文章を作っていたら、社会党の土井たか子さんが「別組織にすれば党内を説得する」と言ってきた。彼女も憲法学者ですから、わかっていたのだと思います。

 憲法順守と国際情勢のはざまで、知恵を出し合ってきた歴史を安倍政権は無視している。「自分が最高権力者だ」という一言で、ひっくり返そうとしていますね。
 政治家は過去を勉強しなきゃいけない。自民党の人も勉強し、苦労してきた。
真面目だったんです、われわれは。その意味では安倍首相は論外ですよ。いや、安倍さん自身は知らなくても周囲のブレーンは歴史を知らなければいげない。北岡座長代理は国連大使をやっていたんですよ。条約局長だった西村さんは亡くなる前、憲法が崩れてきた、と憂慮しました。今ごろ、怒り狂っていると思います。

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注目の人

 さても、記事はともかくも顔写真がすばらしい。これはカラーのままではなく、是非ともモノクロコピーに落としてから、もう一度見て欲しい。まさに「野生の古狸」の面目躍如と事務局は見た。担当カメラマンに「座布団3枚」である。

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「違憲国会の葬式」のレポートは、高橋さんのブログを無断借用して報告に代えさせていただいたが、事務局に残っている宿題は、『第1回 ともに語ろう! 日本一新』(平野代表を囲む懇談会)の報告である。お世話役の三浦さんからは詳細なレポートが届いてはいるのだが、代表から「映像や音声、また文字起こしの配布はまかりならぬ!」との厳命もあり扱いに悩んでいる。つまりは、表には出せない際どい話題が多く、これがまた少人数での懇談会の妙味でもあろうか・・・・・。

 先に「お土産の演歌『神楽坂』のカセットテープは懇談会出席者の特権」と書いたが、「文字にはできない話」を漏れ聞くのも、これまた利得か・・・・・。その『神楽坂』に関し、戸田顧問からは「私のところにもあの歌のカセットがある筈ですが、見つかりません。良い歌ですが「ド演歌」です。大将は、ド演歌であることを知らないのではないでしょうか」とのメールが届いた。代表に「作詞の著作権料は?」と問うと、「そうさなぁ、1年に800円(桁違いではない!)ほどだ」とのこと。世の中には、物好きな人もいるものだなぁ!。

『第2回 ともに語ろう! 日本一新』は、6月19日(木)に憲政記念館で開催されるシンポジウムの後に日程を調整し、今回まで東京で開催する予定である。追って九州、または関西で開催すべく準備を進めていきたいと思う。


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   代    表 : 平野 貞夫
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