「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―313

             日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 デモクラTV「永田町風雲録」にて (続)

 

 4月2日(土)のデモクラTV収録の残り話を、前後の話題も含めて、発信しておきたい。

 

(内閣法制局が提出を拒否する「集団的自衛権」を巡る想定問答資料について)

 

 安倍政権の「集団的自衛権の解釈改憲」の基になった内閣法制局の資料について、国会が提出要求し、朝日新聞なども情報公開法に基づいて公開を要求しているが埒があかない。この原因は、「日本的公定力理論」にあるといえる。


 議会民主政治を標榜する諸国では、人類の普遍的原理や、常識に関わる問題で議論する場合、与野党とか、イデオロギーを超えて行うのが鉄則である。憲法改正の手続きで行うべきことを、国民の圧倒的多数の反対を押し切って、政権が「解釈改憲」を強行することはあってはならないことだ。それは憲法に規定された国会と国民の権限(憲法96条 国会の発議権と国民投票等)を侵害することになる。安倍政権は憲法違反を強行したのだ。 その安倍政権の違憲行為を「違憲ではない」とのお墨付きを与えたのが、内閣法制局なのだ。それに関連する資料を国会やメディアが法律に基づいて要求するのは当然のことだ。一部のマスコミの動きは評価する。国会の動きには警鐘を鳴らしておきたい。


 
 このような場合、普通の議会民主制を採る国なら与野党一致して政府に資料提出を要求できるように制度が設計されている。日本国憲法62条には「両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる」との規定がある。あれだけ国民の関心が盛り上がり、立憲主義の確立が叫ばれたのに内閣法制局問題には関心が低い。野党は何をやっているのか。憲法学者の先生方はどうしているか、気に掛かって仕方がない。「解釈改憲の悪知恵」の根源は内閣法制局にあるのだ。このインチキ性を見破ることが、次の国政選挙で野党が勝利する原点だということがわかっていないようだ。

 この状況で最も悪いのは、与党の自民・公明である。自分たちの政治・政策に正当性があるとの自信があるなら、正々堂々と資料提出を要求すべきだ。しかし、実体は自公両党と、内閣法制局は共犯関係にあるので期待はできない。野党の民進・共産・生活・社民4党は、この問題に取り組んではいるが、関心は強くない。参議院選の選挙協力の協議に時間を採られていることにもよると思う。それに「与党が圧倒的多数で、資料要求しても否決される」という発想で、国会の手続論により諦めていることに問題がある。


 本来は「憲法改正の手続」で行われるべき問題を「内閣法制局の屁理屈」に乗って解釈改憲したことが立憲主義を冒涜したものである。これを徹底的に追及すべきではないか。大きな国民運動にすることで立憲主義が確立できるし、野党選挙協力を成功させることになる。

  野党4党がこういう戦略を発想できないのは国会の役割と手続を、如何に政治運動論に結びつけるかという戦略戦術を考えようとしないからだ。最近の野党の姿勢を検証するに、スマホ政治でロボットに依存する国会運営になってしまったことによる。そこで老婆心ならぬ「老爺心」で、この問題の闘い方について提案しておきたい。

 

(内閣法制局問題の最大の責任者は、衆参両院議長にある!)

 

「集団的自衛権の解釈改憲」問題で、最も冒涜と侮辱を受けたのは国会である。「国民への発議権」を侵害されたことを国会自身が怒るべきである。国会を代表するのは、衆参両院議長である。衆議院議長が大島理森(ただもり)氏で参議院議長が山崎正昭氏である。
 大島議長は私が衆議院事務局時代に親交が深く平成4年、保守系無所属で参議院高知地方区に出馬したとき、小沢一郎さんと総決起大会で応援してくれた人だ。山崎議長は参議院で自民党所属のとき、同僚だった。悪口をいうつもりはないが、今の状況はちょっと酷い。


 
国会の議長というのは党籍を離れ与野党を超えて立憲主義を守るのが役割である。それを補佐するのが両院事務局である。率直に言って大島・山崎両議長に自発的判断を期待しても無理だ。事務局がもっと意見をいうべきだと思うが、私がいた時代とはかなり違うようだ。

 そこで4野党が「国会の存立問題として、両院議長の活用」を考えるべきである。もっとも、この2人の議長に問題を持ち込んでも逃げると思う。それを前提に戦略戦術を立てるべきだ。両院議長が逃げれば、その実情を国民に知らせ〝憲法の改正権は国民にあり〟という大義名分の元、内閣法制局でどんな議論が行われたのかを確認するため、両院議長に資料要求を国会として行えと、請願・署名運動を展開すればよい。 


 この請願・署名運動を、5月連休明けから行うことが大事だ。この夏に、衆参ダブル選挙があろうとなかろうと関係ない。国政選挙が終わった後も続けるべきだ。2千万人程度の署名が集まれば、国会も動かざるを得まい。

 

(国会が要求した資料を、内閣法制局が拒否した場合どうなるか!)

 

 「議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律」があり、「等」というのが資料要求に適用される。第5条に手続が規定されており、以下、要点を述べておく。

  公務員の場合、監督庁の承認がなければ提出を求めることができない。例えば、国会の委員会等で資料要求を決議しても、内閣法制局が職務上の秘密と認定すれば拒否できる。しかし、それでお仕舞いではない。拒否するなら内閣法制局はその理由を「疏明」(弁明)しなければならない。

 ここからが勝負だ。国会側が「疏明」を受諾すれば資料を提出する必要はない。国会が受諾しない場合、内閣はその資料の提出が「国家の重大な利益に悪影響を及ぼす」旨の内閣の声明を要求することができる。その声明があって資料を提出する必要が無くなる。

 内閣法制局の資料問題は、本来ならここまで徹底的に糾明すべき問題である。日本の議会制度は政治家さえしっかりしていれば、ここまでできる仕組みをつくっているのだ。内閣法制局の「屁理屈資料」を、安倍内閣が「国家の重大な利益に悪影響を及ぼす」と声明を出すとなると、ブラックユーモアでは済まされない。世界中の笑いものとなる。

 残念ながら、大島・山崎両院議長にはその意志も能力もない。大島衆議院議長に至っては安倍首相が企てる衆参同時選挙の環境づくりのため、衆議院選挙制度に「アダムズ方式の自民党案」を導入することで頭に血が昇っている状態だ。成立させたところで施行しないと違憲状態であることに変わりはない。最高裁が改正案が成立していることを評価して「将来の改革を決めているので、総選挙は、違憲状態だが無効としない」との判決を導き出す環境づくりだ。これこそ、行政・立法・司法の3権が談合して「公定力理論」を利用しようとする証拠だ。

 話は逸れたが、私の書生論を実行するには衆参両院のどちらかで、反安倍側が過半数を得なければならない。絵空事だという意見も良くわかる。これからが運動論だ。要するに、国政選挙で過半数を獲るために、この構想をどう活用するかの問題だ。

 

〇「集団的自衛権行使」の解釈改憲に関する政府資料を

国会に提出する国民運動(要綱案)

 

1)4野党は「集団的自衛権行使」の閣議決定を撤回すること等を条件に、国政選挙で協力する方針を国民に約束した。政権交代が必要である。国政選挙での勝利が前提になる。そのため「解釈改憲」の根源となった、内閣法制局の関係資料を国会に提出する国民運動を展開することが第一歩だ。方法は両院議長に対する請願・署活動によるものとする。

 

2)4野党と安保法制に反対する市民団体等で全国組織を設立する。請願・署名運動を国政選挙中に集中させるとともに、候補者全員に内閣法制局資料の国会提出についてアンケート調査を行う。

その結果を公開し、賛同者には積極的支援を行い、非協力者には落選運動を行う。

 

3)請願・署名活動は、安全保障問題における「公定力理論」を反省させるものである。国政選挙後も継続し国民主権意識の定着に役立てることにする。

 

4)これまでのお題目的な「立憲主義確立」や「安保法制反対」という抽象的な署名活動では効果は少ない。具体的な課題が必要だ。

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