「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―336

日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 石井一氏の『冤罪』出版会に参加して!

 

 9月14日(水)、ザ・キャピタルホテル東急で、ロッキード事件の田中元首相は「冤罪」であったことを米国側の情報を中心とした著書の出版を祝う会に参加した。7月26日に私どもが主催した「田中逮捕40年シンポ」に石井氏が協力してくれたので、義理返しであった。

 会場の「鳳凰の間」は500人を超える人の波で、昭和60年代の自民党バブル時代にタイムスリップしたかと思うほど懐かしい人たちに出会った。海江田万里氏(元民主党代表)開会挨拶、二階俊博自民党幹事長の来賓挨拶、亀井静香衆議院議員の乾杯挨拶など、時代遅れの話で会場は沸いていた。

 石井氏は挨拶のなかで、ロッキード事件は米国が仕掛けたもので当時の三木首相が検察・司法を利用したものだと発言し、与野党に『冤罪』運動をするように呼びかけた。二階自民党幹事長は、「『冤罪』を晴らしていくために田中ファンの人は協力し合おうではないか」と応じて、会場は驚いた。亀井氏は「角栄さんには日の当たるところと影があった」と微妙な言い方。要するにこのパーティーは、田中元首相を葬った日本社会の本質を検証しようとすることではなく、単なる石井氏の出版祝いであった。

 

〇 国民を裏切った民進党の幹事長人事!

 

 石井氏の出版パーティーに顔を出した私に困ったことが起こった。来賓として民進党の国会議員たちが20人ほど参加していた。その中の旧知の人から「民進党はどうなるんですか。蓮舫氏は明日の代表選で勝利すると思いますが、二重国籍問題なんかこのままでは収まらないと思いますが、どうでしょう」などと質問攻めにあった。

 そういえば、明15日は民進党の代表選挙、前原・玉木候補もこの会場に顔を見せたばかりだ。久しぶりで二人の生顔をみたが、まだ大人の顔になっていない。そんな場所での困った話となった。私の回答は「参議院選挙直後、解党的出直しをすべし、とサンデー毎日にコメントしておいたが、どうも、破綻・解党になりそうだな。二重国籍問題も、某テレビでの女子大生のコメントが気になった。〝国籍という、人間にとって最重要課題を管理できない人物に政治のリーダーを任せてよいものだろうか〟。真実は最初からわかっていた。正直に語るべきだった」。

 

 翌日、予想通り蓮舫氏が民進党代表に選ばれた。これまでの主な発言を点検してみると、ある特長がわかった。「日本のために頑張ります」と繰り返し発言している。しかし「わが国」という言い方は見つからなかった。これは蓮舫氏の日本に対するアイデンティティーに問題があると言えることだ。「日本のため」に頑張っている外国人・第三者は大勢いる。蓮舫氏の深層心理に「日本の国」を「わが国」といわない抵抗感があると思う。

 蓮舫氏の二重国籍問題は、本人の発言が二転三転したために多くの誤解を受けている。国籍法の解釈運用によっては憲法第55条の「議員の資格」問題にも発展しかねない。自民党や維新の会のなかには、悪意の論争を仕掛けてくる可能性もある。国際化が急進するなかで、類似したことが生じないためにも、「蓮舫問題」は、国会で適法性を確認することが必要だ。

 

 民進党に絶望したのは私だけではなかった。16日正午ごろ、「蓮舫代表は野田元首相を幹事長に要請し、野田氏は受けるようだ」、との情報を入れてくれたのは、中小企業経営者で民進党の熱心な支援者だった。「民進党は政権交代の意志なし、日本はどうなるのか」と興奮気味。じっくり話を聞いてやったがなかなか収まらない。追って、午後3時頃に著名な政治評論家からの電話。「もう絶望したよ。ボロボロになっても民進党を支援していたの・・・・・」と泣き言。

「政権交代の成功は、絶望から始まる。民進党の国会議員には絶望感が足りない。何故か、まともな人間教育を受けた政治家が少ないからだ。政治家にとって最も大事なことは〝責任感〟だ。これが最も欠落しているのが野田佳彦ではないか」と、私も興奮してしまった。そういえば、野田氏は幹事長就任の挨拶で「自分の政治人生の〝落とし前〟をつける」と発言した。これは渡世人(無職渡世の人の意、やくざ)の隠語だが、その意味は『失敗したときの後始末』である。

野田氏の後始末には2つの方法がある。潔く政界を去るか、あるいは小沢一郎に〝三顧の礼〟をって民進党に迎えるかだ。後者を決断すれば政権交代は実現するだろうし、野田氏も〝男を上げる〟に違いない。

 

〇 私の「共産党物語」 21
(衆議院小選挙区制比例代表制などの改革に激怒した共産党)

 

 非自民細川政権は、平成5年8月5日に成立するや、細川首相は「年内に政治改革関連法案が成立しなければ政治責任を取る」と記者会見で発言。その内容は、衆議院の選挙制度を中選挙区から小選挙区比例代表並立制に改革すること、政党への公的助成制度を新設すること、政治資金志度の透明化、選挙違反取締の強化、などであった。

 これらの政治改革は、共産党にとって死活問題であり、徹底的に反対し、倒閣方針で臨んできた。細川連立政権はわずか9ヵ月で崩壊するが、共産党の厳しい対決があったものの主たる要因ではなかった。細川首相が平成6年4月に総辞職直後、「武村官房長官は、私が総理になると同時に倒閣運動を始めていたのですよ」と、悔しそうに私に語ったことを記憶している。

 このひと言が非自民細川連立政権のすべてを象徴している。細川政権は内部分裂で崩壊したのである。政治改革についても政権内部の抗争に神経を費やし、共産党への説明がほとんどなされなかった。もっとも、自民党には、こともあろうに細川政権の武村官房長官が政権を崩壊させるためさまざまな情報を内通していた。

 

 武村氏は「新党さきがけ」を結成して総選挙の臨み、自民党が過半数を割ったことで「日本新党」を取り込んで自民党との連立を画策していた。ところが小沢新生党代表幹事の活躍で、非自民連立政権の樹立が可能となったとき、自分が内閣総理大臣となれるとの錯覚があったようだ。それが実現せず、とにかく権力の座に執着する性格のためか、細川首相口惜しさになったと思う。聞くところによると、武村氏は共産党に入党した時期があったようだが、共産党のために早く離れて良かった、といっては失礼となるのかな。

 

 政治改革関連法案についての共産党への説明は、細川政権として誠実に行わなかったと記憶している。その理由は、細川政権の基本姿勢が「自社55年談合政治の改革」であり、事前の政党間協議は行わず、国会審議で、国民の前で行うという方針があったからだ。それでも共産党が主張する「小選挙区制の導入」と「政党助成金制度の新設」への反対論だけではなく、マスコミや専門家からの抗議には、それなりに対応してきた。

 

 私が関わったこれらの問題への説明は、

1)小選挙区制比例代表制導入理由

選挙制度に完全なものはない。衆議院の選挙制度には二つの役割がある。ひとつは適切に国民の意志を反映させること。次は政権を適切に構成し、政権交代を可能とすること。国民の意志を反映させるためには比例制が適切だが、政権が不安定となる。後者は小選挙区制が適切だが、民意を反映させることに問題がある。この小選挙区制と比例区制をどう組み合わせるか多数の議論がある。現代の複雑化した国家社会で、民主的選挙制度を導入するとなれば、この制度が適切と思われる。

 

2)政党への公的助成制度の新設

政党の政治資金の調達が、先進資本主義国家では、資本主義の変化の伴い不適切となり、民主政治の展開に支障を来している。多くの先進国では国会活動に関係する基本的経費について政党に助成する制度を創設している。わが国でもリクルート事件などを反省し、政治資金の透明化を始め、企業・団体献金を規制すること条件に、政党への公的助成制度を新設する。

 

 政治改革関連法案は衆議院での審議は解散前の金丸逮捕をきっかけに4月・5月と各党間の論議が行われていた。難航したが、世論の支持もあり、政府案の修正も行われたが、基本を変更するものではなく、平成5年11月18日に本会議で議決した。参議院では政治改革の論議はほとんど行われておらず、審議は難航に難航を続けた。正月を超える会期延長を、翌6年1月29日まで行うという異常事態であった。1月20日、参議院政治改革特別委員会は、賛成多数で可決したものの、翌21日の本会議で社会党の左派グループ17人から反対票が出て、政府案は否決された。

両院協議会が開かれ、自民党の修正要求を丸のみし29日に政府案が成立した。2月に入り、偶然衆参の連絡地下道で共産党の東中衆議院議員と出くわした。「小選挙区制が成立するとは思わなかった。君は衆議院事務局時代、与野党を超えて頑張ってくれたが、国会議員になって何だ。きわめて悪質になった。反省セイッ!」と罵倒された。小選挙区制の導入に激怒していた。

(続く)

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