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「日本一新運動」の原点―338

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 安倍首相の所信表明での

「スタンディングオベーション」は憲法上ゆるされない!

 

 9月26日に臨時国会が召集され、安倍首相は所信表明で何故か物理的強制力を持つ海上保安庁や警察、そして自衛隊を讃え、「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と発言し自民党議員らが一斉に起立・拍手する事件が起きた。安倍首相のスタンディングオベーションと報道されているが、この言動は憲法上重大な問題がある。

 

 まず第1は、三権分立に違反する行為だ。「今この場所」とは衆議院本会議が開会されている議場のことで、この場所と議事の秩序と品位を守るのは衆議院議長の義務である。その議長を無視して、本会議の出席者に「心からの敬意」という議員個々の価値観に関わる行為を強要した。民主国会には許されないことだ。

 国会では特定の団体や個人の功績に、感謝や敬意を表する決議を行うことがしばしばある。安倍首相のこの言動は、「敬意表明決議動議」を提出する行為に類似する。こんな三権分立を無視した行動は正気の沙汰ではない。

 

 第2に、安倍首相側は予め発言の趣旨を自民党国対に伝え「盛り上がるよう強要」していたとのこと、現場では国対幹部が若手議員に起立して拍手することを促していた。これらの行為は内閣と与党が共謀して、議院の品位と秩序を乱すものとして言わずして何をいうのか。

 

 第3は、大島議長及び野党がこの事件の重大さを認識していないことだ。大島議長は拍手のために起ちあがった議員に「ご着席下さい」と注意しただけであった。何故、原因となった安倍首相の発言に注意し削除しないのか。一方、民進党の細野議員は9月30日の衆議院予算委員会で「この国の国会ではないんじゃないか、という錯覚すら覚えた」と批判したが、安倍首相から「あまりにも侮辱ではないか」と逆襲されていた。議長も細野議員も、国会の本質を理解していない。これがこの国の国会の実態なのだ。

 憲法第58条は「院内の秩序を乱した議員を懲罰することができる」と規定している。また、国会法116条は「会議中議員がこの法律または議事規則に違いその議場の秩序をみだし又は議院の品位を傷つけるときは、議長は、これを警戒し、又は制止し、又は発言を取り消させる・・・・・。」と規定している。

 

 衆議院議運委員会では今回の事件を「自然発生的なもの」とし、うやむやな処置となった。安倍首相側と自民党国対の企みは明かではないか。これを許す野党も同罪といえる。

 



〇 私の「共産党物語」 23  (「赤旗」で批判された、私の暴言の顛末)

 

 新進党高知県連代表時代、私の共産党に対する誹謗・暴言は現在(平成28年秋)考えてみても、不見識と非礼を折り重ねたものであった。反省を込めて顛末を述べておかねばならない。

まず、私の発言に対する「赤旗」の報道は次の通りである。

〇日本共産党への攻撃にこたえる。国民は筋を通す日本共産党に注目 

  新進・平野氏の議論の異常さ明白(見出し)

 

(本文)新進党の平野貞夫参議院議員が高知県中村市選挙区(定数2名)で、新進・社会両党推薦の新人県議候補の応援に立ち、日本共産党への悪罵をならべています。

 社会党と自民党は変わりつつあるのに変わらないのが共産党だ。共産党は「絶対おれの主張は正しい」という。これが唯物弁証法だ。議会政治に「絶対を持ち込んだらダメで、互いの意見を認め合い、議論して多数決で決めるものだが、共産党は「おれ以外の意見は認めない」党だ。これと似たものが「絶対平和」「絶対幸福」をいうオウム真理教だ。共産党は口もうまい、世話もするが、騙されてはいけない。東京では変わる人も出てきているが宮本顕治が死なないから変わらない。甘い言葉にだまされるな。ソ連も崩壊した・・・。こんな調子の話です。〝語るに落ちる〟とはこのことです。


〇「対決」ポーズの誤魔化し明らか(見出し)

 この選挙区は日本共産党と自民党とが現職です。平野氏の演説は、いくら国会で自社連立政権との「対決」ポーズをとっても、新進党にとって本当の対決相手が日本共産党であることを、さらけ出したことになります。

「社会党と自民党は変わりつつある」と言いますが、なるほど社会党は自民党と一緒、ここで新進党と手を組んでいます。「護憲」の旗を投げ棄てた社会党は、いまや自民党政治の推進勢力です。自民党と悪政を競い合う新進党にとっては、痛くもかゆくもない存在です。

 これとは対照的に「国民こそ主人公」をつらぬき、国民の生命をくらしを守ることを第一にかかげて全力をあげているのが日本共産党です。国政でも高知県政でも、新旧連立与党のオール保守の翼賛政治にきびしいチェックを入れ、悪政推進の方向にきっぱり対決する日本共産党に、「スジをとおす党」として期待が広がっています。平野氏が〝共産党が変わらないのはけしからん〟と攻撃するのは、スジをとおす日本共産党の姿を、問わず語りに示しています。

 日本共産党が「口もうまい、世話もする」という平野氏の発言も、国民の利益を第一におく政策をかかげ〝オール与党〟の保守翼賛の悪政に真正面から対決し、日夜、住民のために地道に活動する日本共産党の姿を、裏書きするものでしかありません。

 もちろん日本共産党は、「おれ以外の意見は絶対に認めない」といった、こり固まった立場とは、まったく違います。それどころか、新進党など〝オール保守〟の側こそ、議論もしないで多数でおしきって、悪政を強行してきたのです。

 これにたいし、日本共産党の代表する議会内の「少数意見」は、消費税引き上げ反対ひとつとってみても明らかな通り、国民大多数の意見です。新進党などの側にとってはこの日本共産党の存在がじゃまで仕方ありません。どうしてもこの党を、国政でも地方政治でも追い出したいから、日本共産党への攻撃をやるのです。こうした新進党など新旧連立勢力の側にこそ、「自分たちの意見以外は絶対認めない」という言葉はぴったり当てはまります。


〇公党の指導者に許されない暴言(見出し)

 また、平野氏の言とはあべこべに、オウム教の立場は、日本共産党と似ているどころか、共産主義のことを「悪魔」よばわりする根深い反共主義であり、その点でだれと似ているかは、おのずと明らかでしょう。それにしても、公党の指導者を「死なないと」といって非難するのは、とんでもない暴言です。国民の代表である政治家としての資格が疑われても仕方ないものです。(平成7年4月3日付「しんぶん赤旗)

 

 私の発言は確かに暴言であった。それにしても、暴言とはいえ参議院当選1回議員が地方の選挙で行った放言である。それを全国版で徹底的に批判し、しかもそれを活用し自党の宣伝までするという共産党はさすがである。何しろ、この件の2週間前にオウム真理教による「サリン事件」が発生し、世論はそれに集中していた時期の放言である。怒るのは当然のこと。

 一方「宮本顕治が死なないから変わらない」の暴言だが、本来なら刑事告発に値する暴言だ。これがなかったのは、含みがあったからだと思う。私の発言は、宮本議長の存在が共産党の改革を遅らせていること。例えば上田耕一郎氏が若い頃執筆した改革理論(『レーニンの帝国主義論批判』等)が自己批判の対象になっていることを指摘するつもりだった。それが土佐人の悪い癖で、人格と品格を問われる表現となったわけだ。

 統一地方選挙を終えて上京すると、新進党幹事長小沢一郎の知るところとなり、「酒を飲むと暴言を吐く癖がある。しかるべき方法で謝っておくべきだ」と珍しく説教をする。謝って済むことでもないが、縁の深い東中衆議院議員に会って「反省しています」と、頭を下げたもののとりつくしまもなかった。

 

 共産党の私に対する攻撃はこれでは済まなかった。平成9年の8月、久しぶりに故郷・土佐清水市に帰省していると一族の長老である母方の叔父、平林束が、怒りに怒って訪ねてきた。

「5月に、市長選挙応援に帰省していた共産党の上田耕一郎先生が、演説会で平野貞夫は『戦後高知県から出た国会議員でもっとも質が悪い悪人だ。日本の政治を滅茶苦茶にしている』と批判していた。ワシは自民党支持者だが共産党でも〝上耕(うえこう)〟という人間は信用している。お前は何時から悪人になったのか」

 米ソ冷戦終結後、自民党と社会党の談合政治を改革して政権交代ができる仕組みをつくるのが私の役割だ。共産党がそれを理解せず、孤高の正論で自分だけが正義という。それを批判しているのだ、と言っても通じない。

「理屈を言うな。上耕さんの話の日から町中はお前の悪口ばかりだ。来年は任期満了の参議院選挙だ。自民党を分裂させ、保守はお前にあきれている。革新からも信用をなくした。どうするつもりか」。

 ここまで言われるとは思っていなかった。そういえば非自民細川連立政権成立の直後から、私を自民党推薦候補にした野中広務衆議院議員などは、高知県下の主要な地点を回り、小沢一郎に与し、自民党政権を潰した平野貞夫批判を繰り返しているとの情報は知っていた。叔父から「一族の恥だ」と叱られて、初めて選挙区の高知県でこれほどの不人気を思い知らされた。

 政局は、同年12月に新進党が解党となる。小沢一郎を中心に「自由党」を結党し、翌10年の参議院選挙に臨むことになる。共産党との修復は、参議院選挙の結果次第となった。 

 (続く)

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