「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―353

◇予備会員(会費切会員を含む)への配信は周回遅れで配信します。

  当ブログも同様に周回遅れで掲載しています。

              日本一新の会事務局


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            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 情報社会という新文明のあり方を考える!

 

 1月20日には米国の新大統領にトランプ氏が就任する。昨年11月の大統領選挙で当選以来世界中の混乱は想定を超えている。さまざまな要因があろうが、大きな原因のひとつに「情報社会」での価値観・倫理観が人間社会にできていないからである。というよりも欲望を限界まで拡大させた高度資本主義が、新しい価値観の形成を阻害し、世界中が「情報戦争化」しているのが原因だ。

 

(送られてきたロシアでの「トランプ・スキャンダル」のメール)

 恥ずかしながら、私は超アナログ人間である。情報社会に抵抗して、ワープロもスマホも拒否して、急激な情報化による社会を批判してきた。昨年、佐高信氏から「受信したメール」を見ることを教わり、これだけができるようになった。

1月13日の午後0時7分、携帯電話に突然に英文のメールが入った。

http://www.zerohedge.com/news/2017.01.10/trump-was-cctivated-supported-and-and-assistoa-russia FND

 

 同時に次のメールが届いた。「D・トランプの《モスクワSEX醜聞》疑惑の詳細(英文)。真偽について私からは、《ノーコメントです》(^_^))。

 私に、誰がどういう意図でこんなメールを送ったのかなという程度の感じでいた。ところが、翌14日午後5時52分、「ロシアがトランプ氏の問題情報を握っている?(BBCNEWS)」というメールが入り、続いて次のメールが入った。

「問題は北村滋内閣情報官(元警察庁外事情報部長)から、《公安嫌悪・刑事偏愛》の総理に報告が上がってこないこと。ヒドイ政権です。FND」との情報である。この14日のメールを見て、ロシアでの「トランプ醜聞」は簡単な問題ではないと思うようになった。日本のメディアも大々的に採り上げるようになり、私のような超アナログ人間にも情報を入れてくるようでは、世界中でこの情報は溢れているいるだろう。この問題はきわめて深刻である。「トランプ醜聞」の真偽はともかく、トランプ大統領就任妨害の動きが、就任後もこの情報戦争は続き、世界の混迷を深めていくだろう。

 

(『情報社会』に新しい価値観の形成を!)

 

 人類だけでなくあらゆる生物は、自然(神)からの情報を受け、選択して生存してきた。その中で人間だけが情報の量と質を調整して異常な進化という変化を遂げたのが現代だ。それでも「情報」という化物は、ごく数十年前までは活動の手段であった。

 第2次世界大戦が終わり、急激な科学技術の発達は通信情報技術に異様な技術開発が行われた。これまで人間の活動の手段や補助機能が主役となった。20世紀の後半頃から情報技術の発達が、それまでの「重化学工業社会」を急激に崩壊させた。経済の主体が情報技術に依存し資本主義のグローバル化が急速に進み、経済の「需要と生産」のバランスは、情報をコントロールする集団に支配されるようになる。「情報社会」の出現である。

 米ソ冷戦が米国側の勝利で終わると、米国中心の資本主義体制は変化し、先進国の実体経済は衰退して米国型マネーゲーム資本主義が世界経済の主流となる。「新自由主義」といわれ、世界中に「1%対99%」の格差社会とテロ騒乱を拡大させた。そしてマネーゲーム資本主義の終焉は、国民国家が規制できない「グローバル軍事資本主義」によって、世界中を永久戦時体制化しようと企んでいる。

 かつての「重化学工業資本主義社会」では人間の所有欲求が価値観として許容されていた。それは資源の限界や環境問題が自覚されない時代では可能であった。これらの限界が明らかになった現代「自己中心所有欲の価値観」は人類滅亡への道となる。異常に発達した現代の「情報社会」を生理学的にいえば、人間の全身の皮膚の外に神経を露出したような社会だ。そんな社会で人間は「自己中心所有欲の価値観」を変えることなく激しい排他的競争を続けているといえる。

「情報社会」に相応しい価値観を早急に形成させることが必要である。それは社会的公正を確立させ、適切な結果平等を実現させる「共生の価値観」ではないだろうか。

 

 

〇 日本人と『憲法9条』 2

(哲学者・柄谷行人の「戦後憲法の先行形態」論)

 

 柄谷氏は『憲法の無意識』(岩波新書)で、徳川体制に「戦後憲法の先行形態」があるとして、古代からのわが国の統治制度や支配体制の要点を挙げて論証している。その中で神島二郎が『世界』(昭和55年7月号)で論じた「戦後日本人の非武装平和主義の一因は、秀吉の「刀狩り」以来の「伝統」にあり」に対して、「この〝伝統〟は、秀吉ではなく、徳川体制に始まるとみるべきである」と、神島論を修正している。

 その理由を「家康は秀吉の戦争のあと即ち〝戦後〟に対処する必要がありました。家康が図ったのは、〝戦国時代〟を完全に終わらせることです。それは王政復古によって始まった戦乱を2度ともたらさないようなシステムを構築することです」としている。

 

 柄谷氏は、この問題について同書で次の様に論じている。

 第1は、象徴天皇制で、天皇が政治的に活性化したのは王政復古が唱えられた建武中興のころで、その時に生じた混乱が戦国時代から秀吉に至ったのが、徳川はそれに終止符を打った。その基礎にあったのが「徳川的尊皇」で「象徴天皇」即ち、天皇の非政治化だ。

 第2は、全般的な非軍事化で大砲など武器の開発が禁止された。武士は帯刀する権利を持つが刀を抜くことは少なく、刀は「象徴」にすぎなかった。武士の非戦士化である。

 これらの徳川の基本国家体制は憲法の基本原則ともいえるもので、戦後憲法第1条(象徴天皇制)と、第9条(戦争放棄)は、徳川体制に先行形態があった、ということだ。

 私は、この柄谷氏の見解に大きな刺激を受けている。昨年暮れに刊行した『野党協力の深層』(詩想社新書)で、安保法制闘争の衰退について「これまでの〝護憲運動〟や〝安保法制廃止運動〟のままでよいのか十分な検証が必要である。従来の〝欧米の形式論理を中心とする価値観〟による憲法の文理解釈に基づく運動では対応できない」と論じたことと同趣旨である。

 1月12日のメルマガ352号で小野梓の『国憲汎論』から、「本邦古代の民権を遡源す」を紹介したが、明治初期には同様な考え方が他にもあった。その代表例は中江兆民で『民約訳解』(明治15年、ルソーの『社会契約論』の漢訳)では「民権自由は欧米の占有に非ず」と論じ「仁者敵無し」など孟子の「民本主義」を評価している。

 さて私が強い関心を持ったのは、「徳川体制が憲法第1条と、第9条の先行形態」という歴史観に敬意を表しながら、そのような徳川体制を形成させる根源的思想と経緯に何があったか。日本は古代以来どのような展開をしてきたかを検証することである。小野梓のいう「歴史顕微鏡」的発想をもって、その思想の根源を求めていきたい。

 

(刺激・感激・時代劇)

 ここ数年、あまりにも巨大テレビ局の発信する番組、特に報道番組などで政治・経済・社会報道の解説のレベルが低い。安倍官邸の代弁者がぞろぞろいて、バカバカしい解説を聞く気になれない。何十年も「ながら族」を続けている私は、最近時代劇の虜になっている。CATVで「時代劇専門チャンネル」があり、ここを視聴する機会が楽しみになった。

 時代劇にも色とりどりだが、私の好みのドラマは『水戸黄門』と『暴れん坊将軍』だ。いずれも徳川時代初期の物語で徳川家康に直結する子孫が民衆を救済し、私利私欲の権力者をやっつける話である。昭和30年代につくられた「テレビドラマ」など、半世紀以上前からの作品を毎日のように放映して、なかなかの人気である。もちろん話のほとんどはフィクションであるが、現代でも「水戸黄門」や「将軍吉宗」などの生き方を民衆の心底が評価する何かがあると感じている。

 そんなとき、平成22年に執筆した『坂本龍馬の十人の女と謎の信仰』(幻冬新書)を思い出した。その時、大きな示唆を受けたのは『妙見信仰の史的考察』(中西用康著)であった。そこには、徳川家康は側室「お万の方」の日蓮法華経・妙見信仰を徳川政治に活用したとの趣旨の記載があった。

 そういえば、家康の最高ブレーンは天台宗の天海僧正であり、妙見・星信仰を代表する人物である。徳川体制の思想的原点の匂いを感じている。                

 (続く)

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