「国民の生活が第一、自立と共生、政治の根本について議論する広場」

「日本一新運動」の原点―383

日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 時局妙観 (民進党内の「小沢アレルギー」を考える!)  

 

 総辞職すべき「安倍内閣」が、内閣改造で支持率急減に歯止めをかけた。本来ならば、安倍政権を追い込んだと評価されるべき民進党の蓮舫代表と野田幹事長が共に辞職を表明した。理由は、「党内をまとめることができなかった責任」という「締まらない」話だ。内外で緊急問題が山積する中、国会議員だけの選挙でも代表選を行い早急に執行部を構成して諸課題に対処すべきなのだが、代表・幹事長が居座るように、代表選挙を仕切るべくして暗躍しているようだ。これは民主党時代からの伝統で、彼らの病根は見えるところでは公平さを装いながら、裏では犯罪的行為で不正を行ってきた。

 平成22年秋の「菅対小沢」代表選挙で話題となったからご記憶の方も多いだろう。その根っ子に安倍政権の「虚言と隠蔽政治」を批判できない体質がある。早急に、辞意を表明した蓮舫・野田両氏が関わらない機関をつくって代表選挙を管理していくべきだ。

 

 さて、蓮舫・野田執行部が退陣理由とする「党内をまとめることができなかった」とは何のことだろうか。私の見方は「次の総選挙での四野党協力で〝共産党アレルギー〟と〝小沢アレルギー〟にどう対応するか」で、党内をまとめることができない、ということである。ところで、このふたつのアレルギーで「共産党アレルギー」の方は問題が少ない。共産党排除は「新軍事資本主義マフィア」の影響を受けている幹部に多く、一般の国会議員は総選挙での〝当選担保〟というリアリズムを考えると、いざとなれば話はつく。

問題は「小沢アレルギー」の方だ。四野党協力で政権交代を実現するためには、生まれ変わる民進と自由・社民、そして市民組織で新党をつくり、共産党と小選挙区での協力体制をつくることがベストであることは選挙の常識だ。少なくとも民進・自由・社民などで「オリーブの木」をつくり、小選挙区での協力体制をつくることだ。

 この四野党協力の仕組みをつくれる政治家として、国民の多くは小沢自由党代表しかいないと理解しており、そのことについては共産党も社民党も異存はない。民進党内に小沢代表による調整に強く反対する輩がいることが問題である。漏れ聞くところによれば野田代表と枝野氏(代表選候補予定者)だ。そしてその影響を受けている連中だ。大事なことはその理由や背景である。これまで種々議論されてきたが、私は、これまで民主党や民進党を指導してきた「学識経験者」に原因があると最近思うようになった。

 

(山口二郎法政大学教授の論調に見る問題点)


 山口教授とは北海道大学教授時代に、放送大学を担当しており、私が政治改革のひとつの教材として使われたことがあり、その時から知り合いである。彼と宮本太郎氏で討論した『日本の政治を変える』―これまでとこれから―(岩波書店平成27年版)が参考になると思い、読んでみて驚いた。

 そこには看過できない事実の誤認と誤解があり、これらが「小沢アレルギー」の背景になっていると確信した。間違いは多数あるが、重要な二点に絞って報告しておく。

 

1)小沢一郎らが政治的生き残りを賭けて政治改革のシナリオをつくったのは、スキャンダルの温床であった人たちがそれを逆手にとって生き残りを賭けたのだ(宮本氏)。

  山口氏は「そうですね」と同調(同書21頁)。

 

 田中派・竹下派がスキャンダルの温床であったことは事実だが、小沢氏についてはマスコミの捏造。国民のため真摯に政治改革に臨んだことは、衆議院事務局で協力していた私が証明できる。四野党協力を纏めねばならない時代の要請に、指導すべき立場にある人物がこんな発想では何とも・・・。

 

2)細川連立政権の崩壊は、小沢氏が朝鮮半島危機に対応するため「集団的自衛権」の行使に踏み出すことに、社会党側が反発した等(40頁)。

 

 小沢氏の構想は国連の「集団安全保障」に自衛隊とは別組織で、国連の指示で行動すること。所謂「集団的自衛権の行使容認」とはまったく別の発想であったが、この二つの概念を区別できない政治家や有識者が多数いた。土井社会党委員長はこれを理解していた。湾岸紛争の「国連協力合意」協議で土井委員長は合意原案を作成中の私にメモを届け、「これなら党内を説得する」とのことだったが、不調となった。

 この他に山口教授は「自社さ政権」の成立に尽力し、ブレーンとして活躍したことを自画・自賛している。この自社さ政権が、日本のデモクラシーの発展を妨げたことについて、是非とも論争してみたい。


 

〇 国会つれづれ  12 (河野一郎死去の後始末に扱き使われた顛末)

 

 日韓国会の大混乱で国民から信頼を失ったのは、佐藤栄作首相だけではなく、国会全体が信頼を失った。園田直を衆議院副議長に起用した佐藤人事は成功した。当時は平成も30年近く過ぎた現代と違い、正副議長は自民党が独占し、遣り手の副議長が国会全体の、事実上の国対委員長のような役割を担っていた。

 第51回通常国会が昭和40年12月20日に召集され、年の暮に対立法案の「赤字国債特例法」の混乱を避ける合意を与野党に了承させた園田副議長は翌41年1月4日に「議会制度協議会」の設置で、本格的国会改革の構想を発表した。さらに「建国記念日法案」という、野党がこぞって反対する懸案問題も決着させた。秘書役を務めた私への誤解や悪評も減少し、ほっとしているところに持ち込まれたのが前年7月に死去した大物政治家・河野一郎の後始末であった。

 河野一郎が率いる派閥「春秋会」は政界で「宏池会」(前尾派)や周山会(佐藤派)に並ぶ影響力をもっていた。本来は中曽根康弘と森清(千葉県選出)の後継者候補が後始末をすべきだが中曽根氏は体よく逃げ、森氏は病気のため対応できなかった。結局、実弟の河野謙三参議院副議長と園田副議長の二人が、宇野宗佑衆議院議員に手伝ってもらうことで始まった。

 河野氏の残した遺産は当時百億円ともいわれ、女性関係も複雑で、公にできない利権がらみの関係先が、もつれた凧糸のように絡み合っていた。私に後始末を手伝えとの要請があったのは河野氏の同族会社に「東京資材株式会社」があり、ここで親族間のトラブルが「背任横領事件」に発展しそうになり、それに対処するためであった。園田副議長から「関係者と相談したところ、口の堅い役人に事務をやってもらおうとなった。弟さんの河野副議長からも説得してくれとのことだ」といわれ、断れなかった。

 

「東京資材株式会社」とは、食糧庁が管理する「米穀」を入れる麻袋を独占的に納入している特種な企業である。河野一郎氏は農林省の利権で資産や政治資金をつくることで広く知られていた。当時は「コメ」が配給の時代で、このビジネスは「濡れ手に粟」ならぬ「濡れ手にコメ」のいわば河野家のトンネル企業であった。

 問題を整理し、話し合いを進めると8億円(現在では約30億円?)の資金があれば事件にはしないとの見通しがついた。難問は8億円をどう調達するかということになった。経緯から宇野宗佑氏が故郷滋賀県の出身で江商の生き残りといわれる大阪の金融企業「日証」のオーナー・大堀省三氏が拠出する話をつけてきた。大堀氏は、佐藤首相や中曽根氏ほか、大物政治家に裏・表の資金を出していることで、その筋の人たちは知っていた。

 問題は大堀氏が出した資金が、政治資金か個人的に貸したのか、返済すべき資金か否か、まったく不明であった。実際の金の受け渡しは宇野氏と大堀氏が現金でやったが、連絡や調整は私の担当だった。大堀氏の気持ちとしては8億円を返してもらうつもりはないと、私は理解していた。その理由は「8億円を出したことは、佐藤首相にも話してある。佐藤政権の安定に役立てばと・・。何かあれば相談しますよ」と私に話があったからだ。政治的に活用するつもりで、私が証人のような役回りであった。

 東京資材事件は「地獄の沙汰もカネ次第」のことわざ通り、検察・警察筋には園田副議長が話をつけ河野一族で刑事事件を準備していた人たちには、宇野氏が資金で説得し、一件落着となった。この話には幾つかの後日談がある。まず、大堀氏が出してくれた資金が残ったのだ。詳細は個人の名誉のためにいわないが、河野・園田・宇野の3人で3等分した。

 その中で園田副議長の使途の一部に、私が関わったことについて報告しておこう。赤坂の花街で若い芸者を「3百万円で身請け」した。念のために「身請け」を広辞苑で見ると「年季を定めて身を売った芸妓・娼妓などの身代金を払って、その商売から身をひかせること」だ。園田氏は、その女性を勝海舟で知られる赤坂氷川町のマンションに住まわせることになる。引っ越しの日が決まると「済まないが、彼女と一緒に秋葉原に行って、テレビ・冷蔵庫・洗濯機などを、新婚さんのようにして買ってきてくれないか」と私に懇願してくる。私は怒る気にもならず、「いよいよ女好きの勝海舟の心境ですか」と皮肉を言って園田副議長の愛人と数時間のデートを楽しんだ。これが半世紀前の日本政治の裏側である。

 河野一郎という政治家を、私は〝亡国の政治家〟と思っている。後継者の孫・太郎は当時3歳だった。8月3日の内閣改造で安倍内閣の外務大臣に抜擢されたが、祖父の生き方をどう考えているのだろうか。 

                  (続く)

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