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「日本一新運動」の原点―386

日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 

〇 時局妙観 (北朝鮮の水爆実験の暴挙を抑える方策)

 

 最近、私は機会ある度に北朝鮮危機を踏まえて、「人類史最悪の新軍事資本主義が始まっている」と発言している。9月3日の北朝鮮の「水爆実験」は人類の危機へと一歩踏み出したといえる。これ以上の危機を絶対に阻止すべきだ。方法はただ一つしかない。「米国と北朝鮮の話合い」だ。但し問題はその仲立ちをするのは、どの国の誰かが課題だ。

 これまでの歴史的経緯と地政学的事情からすればそれは「日本」に責任がある。しかし北朝鮮は安倍首相がトランプ大統領の盟友として「圧力派」である限り拒否するだろう。わが国は平成14年9月17日、小泉首相が訪朝し金正日総書記と『日朝平壌宣言』を合意した実績がある。この宣言が合意され、そして放置された経緯を調べ、困難な問題の解決に活用しなければならない。

『日朝平壌宣言』の要点は、日本側が幅広い経済支援をする代わりに、北朝鮮はミサイル・核開発問題などで関係諸国間の対話を促進して問題解決を図ること、ミサイル発射モラトリアムを延長する、と合意して「拉致問題解決を最優先」させるため5人の拉致被害者を一時帰国させることを約束した。

 ところが一時帰国させた5人を、約束したとおり、一旦北朝鮮に帰すか、約束を破って日本に残すかが大きな問題となる。福田康夫官房長官は「約束は守るべし」と主張し、安倍晋三官房副長官は国民の人気を得ようと帰すことに反対し、小泉首相は安倍氏の意見を採用した。これが小泉政権の支持率を上げるだけでなく、安倍氏が首相への道を走る原点となった。

 

 この時、私は参議院外交防衛委員会の集中審議で「5人の国籍はどこか」と政府を追及した。「わからない。本人の意思だ」との答弁に対して「国際約束は一旦帰すことだ。その代わり日本人としてパスポートを持たせろ」と提案した。政府は5人に日本人である意思を確認しパスポートを渡した。ところが、安倍官房副長官の国際約束を破棄する意見で、日朝両国の関係正常化が実現できなくなった。従ってその後の問題の種は安倍首相がまいたといえる。拉致問題解決が遠のいたのも、要因は同じである。あの

時、日朝関係が正常化していたなら今のような危機にはなっていない。

 安倍首相は、日本国政府が『平壌宣言』に違反したことを謝罪したうえで、「米朝話合い」の仲立ちを申し入れてみてはどうか。このような時期に北朝鮮が応じるとは思わないが、日本としてはケジメを付けておくべき問題だと思う。その前に安倍首相が謝罪する度量のある人物とは思わないが・・・・。

しかし、せめてトランプ路線に無条件にのって、米朝の対立や日本国内の恐怖を煽ることはやめて欲しい。自民党内にも反省を求める声が出ている。

昭和25年6月に始まった「朝鮮戦争」はその実態は現在も休戦協定のままである。これを平和条約とするのは国連全体の責任でもある。さらに日本人だけでなく、人類すべてが願うのは戦争ではなく平和だ。

 

(民進党の前原新代表に望むこと)

 

「民進党は解党的反省から始めよ」と私が論じたのは、昨年7月24日号の「サンデー毎日」誌上であった。参議院選挙の直後で、同党所属の国会議員諸氏には相当に嫌われた記憶がある。先の代表選挙中に民主党時代の幹部・仙谷由人氏が朝日新聞で同趣旨の発言をしていたので驚いた。現在、私は機会あるごとに「民進党の弁証法的自己否定」こそ、政権交代が可能な政治構造ができるスタートだと論じている。前原新代表には、是非ともこの意味を理解してもらいたい。

 政党の発展は情況に応じた自己否定という思考がなければならない。「得るは棄つるにあり」という倫理法人会の格言がある。「安倍政治は日本を破滅させる」(福田康夫元首相)といわれる国家の危機に、「己を捨ててこそ、本当の己が生きる」のである。国家の危機を救う政権交代という大目的のため、それを可能とする政治集団を民進党が中心となって創造することこそ、民進党の歴史的役割である。前原新代表の責任はそこにある。

 

 重ねていうが「北朝鮮危機」は人類最悪の事態となる局面に入った。安倍自公政権が憲法九条の解釈改憲で地球をリンクさせた「新軍事資本主義」が北朝鮮危機を深刻にしたのである。民進党が自己を捨て、新党結成に生きた時、日本の安定と発展が展望できることを前原新代表は知っているはずだ。新たに選任される執行部もその歴史観を共有すべきである。

 

〇 国会つれづれ  14 (河野一郎死去の後始末余談)

 

「ポッカレモン社」の不当商品表示事件が社会問題となって大手飲料メーカーの商品の販売が復活し始めた頃、大手メーカの商品にも不当表示があるとして公取委は同時に処分を発表した。

 ポッカレモン社は損害をそれなりに抑えることができた。大手飲料メーカーとしては怒り狂った。いろんな手を使って事情を調べることになる。

 政界の裏筋では知られている金融業の大塚省三氏が佐藤首相に持ち込み、そこから園田副議長サイドが動いた経緯ということまで判明した。多分、これには公取委筋から情報が漏れたと思う。大手飲料メーカーは確証を整えて社会党の大物政治家・亀田得治参議院議員に、国会での追求を要請することになる。ポイントは、佐藤首相から園田副議長に工作をさせたことである。亀田参議院議員は、故河野一郎の後始末に大堀氏が暗躍したのでないか、これを狙いとしていた。

 昭和41年という年は第51回通常国会で国会正常化が成功し、佐藤政権にとって長期政権の見通しがつき始めた7月、自民党所属議員の疑惑問題が続出した。同月に召集された第52回臨時国会から11月に召集された第53回臨時国会までを「黒い霧国会」と呼ばれ、佐藤政権は窮地に追い込まれる。こんな情況の中で、「ポッカレモン事件」が問題となった。

 園田副議長と親しいNHKのB記者は、たまたま法政大学で私と同級生で、参議院記者クラブの所属だった。彼は周到に情報を集め対策を立ててくれた。自民党側でも亀田参議院議員に説得を試みたが不調であった。質問の日程が決まった前日、園田副議長から「申し訳ない」と話があったので「参議院予算委員会で私の名が出れば、衆議院事務局職員を辞めます。政治問題にならないようベストを尽くします」と、腹を決めたことを伝えた。

 当日を楽しみにしていたわけではないが、国会職員とは別の生き方も人生とさっぱりした気持ちで副議長室に出勤すると、NHKのB記者が待っていて「亀田議員がポッカレモンの質問をとりやめた」とのこと。B記者の話によると「河野謙三参議院副議長が説得したようだ」との情報だった。その裏で佐藤首相から官邸機密費が配慮されたのは間違いでないと思う。当時の自社55年体制の典型的パターンである。

「ポッカレモン事件」騒ぎはこんなことで収拾していくが、大堀省三氏にとってはその後の河野・園田両院副議長の姿勢に不満を持つようになる。都合した8億円を返してもらう気はないものの、政治家の誠実さに疑問があるとして、上京するとしばしば愚痴を聞かされた。

 河野一郎の後始末にはさまざまな難問があったが、もうひとつだけ笑うに笑えない話がある。それは、数年後、稀代の政商と言われた「小針歴二・那須国有地払い下げ問題」である。

 昭和40年前後小針氏がまだ一介の不動産屋の頃と思う。河野一郎の口利きで那須の国有林を不正に払い下げるという事件があった。検察・警察が内偵し、事件として立証し始めていた。その中心人物が若き小針歴二氏であった。ホテルの建設など観光開発のためで、ここでの成功が「政商」の基盤となる。

 検察・警察が立件をめざして小針氏の事情聴取をする情報が流れ、河野・園田両院副議長は小針氏を隠す必要があった。そこで、またもや私にお鉢が回ってきた。「半年か1年になるかわからんが、小針を行方不明・連絡の採れない状態にすることになった。ついては、極秘の連絡役と場所が必要だ。平野君と副議長秘書宿舎でお願いできないか」となる。

 この役もやむを得ず引受けたが、10ヵ月ほどで検察・警察も諦めたのかあるいは手を打ったのか役目を終わった。この小針氏との縁は、10年経って思わぬところでお返しを頂くことになる。昭和52年暮に福田赳夫内閣が成立する。福田政権を支える柱は、衆議院議院運営委員長の金丸信氏であった。福田政権の資金を支えていたのが小針歴二氏。私が議運委員会の事務担当で、ある時金丸議運委員長に決済をもらいに行くと、丁度小針氏と面談中であった。小針氏が私に気がつき「10年前は大変なお世話になり」と、思い出話となる。金丸議運委員長が驚き、「わしも当選以来世話になっている。これからは平野君の命令はすべて聴く」と、冗談話となる。

 そのせいとは言わないが、与野党伯仲国会で自民党が暴発しそうになると金丸さんのところに〝説教的説明〟に行くと効果があった。政治とは不思議なもので、人と人との関係が基本だ。若い頃の理屈抜きの苦労が役に立つことがある。これだけは「AI」ではできない。

(続く)

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